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ああ、ここもまただめか。
うーん、犬を連れていける喫茶店って少ないなあ。
困ったねえ、なんて思いながら、私は愛犬のタイラーの頭を撫でてやりながら思案する。いっそのこと移動販売車でご飯を買って公園で食べてしまおうか。
せっかくお散歩に出てきたから外でご飯食べたいし。さてどこで何を買おうかな。
とんとん。タイラーが私の膝を叩く。呼びかけ有り、の合図だ。相変わらずこの子は利口で愛おしい。
さて何かしらと後ろを振り向いても誰も居ない。あれ？と思っていると、タイラーがリードを引いて歩を進める…それを追うように視線を下げると、足元に小さな男の子がいるのに気付いた。やだ、気付かなかったんだ私。
タイラーの毛並みを柔く撫でたその子は、私にはい、と何かを差し出す。それは、私のハンカチだった。それを入れてあったはずのポケットには案の定それがなくて、申し訳なく思いながらそれを受け取る。
タイラーの背中の“聴導犬”の文字を見たのか、彼はさっとスマホを取り出してぽちぽちと何かを入力する。そうして、私にその画面を見せた。
“何か困ってるなら手伝うよ。”
彼は、不思議で優しい、賢い男の子だった。執筆状態：完結
ああ、ここもまただめか。うーん、犬を連れていける喫茶店って少ないなあ。
困ったねえ、なんて思いながら、私は愛犬のタイラーの頭を撫でてやりながら思案する。いっそのこと移動販売車でご飯を買って公園で食べてしまおうか。
せっかくお散歩に出てきたから外でご飯食べたいし。さてどこで何を買おうかな。
とんとん。タイラーが私の膝を叩く。呼びかけ有り、の合図だ。相変わらずこの子は利口で愛おしい。
さて何かしらと後ろを振り向いても誰も居ない。あれ？と思っていると、タイラーがリードを引いて歩を進める…それを追うように視線を下げると、足元に小さな男の子がいるのに気付いた。やだ、気付かなかったんだ私。
タイラーの毛並みを柔く撫でたその子は、私にはい、と何かを差し出す。それは、私のハンカチだった。それを入れてあったはずのポケットには案の定それがなくて、申し訳なく思いながらそれを受け取る。
タイラーの背中の“聴導犬”の文字を見たのか、彼はさっとスマホを取り出してぽちぽちと何かを入力する。そうして、私にその画面を見せた。
“何か困ってるなら手伝うよ。”
彼は、不思議で優しい、賢い男の子だった。執筆状態：完結
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ぺんぎん。 - すきです。こうゆう小説すごく和みます (2022年2月27日 8時) (
レス) @page15 id: d21f01a898 (このIDを非表示/違反報告)
ケイ・ニコラス(プロフ) - とても好きです！続きが気になります！ (2021年7月4日 21時) (レス) id: c3f15b312b (このIDを非表示/違反報告)
杏 - なんだかすごく優しい小説でした。こうゆう小説がもっとあればいいのに。すごく好きです。 (2018年4月1日 22時) (レス) id: 636a061378 (このIDを非表示/違反報告)
きなこ餅(プロフ) - 明日も頑張ろう、と元気や癒しを頂きました。ありがとうございます。すごくすごく好きです。 (2018年3月5日 20時) (レス) id: c5e0d1202b (このIDを非表示/違反報告)
ゆめさみ - とっても癒されます＾＾ (2018年2月19日 0時) (レス) id: ec209772b6 (このIDを非表示/違反報告)
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