ただずっといちゃいちゃしてるだけ【黒子のバスケ】

嫌いなタイプ【花宮真】 ページ33

好きな女性のタイプ「頭の悪い女」

ここでいう「頭の悪い女」はもちろん成績的な意味で救いようのない馬鹿な女も含まれているが、
俺の言うことにホイホイ従う女だとか、俺と手を取り合って悪事に働くような女のことを指す。

つまりは俺にとって都合のいい存在ということだ。駒になって使える女。俺の行く先を邪魔しない女。邪魔しようとしてもできなくて困った顔をして結局は何もできない女。


そんな女が理想である。だから、正義感の強く、アホみたいに頭が良く、俺の行く道の邪魔ばかりしかせず、おきれいごとしか述べないヤツは全然これっぽっちも、なんなら蛇や甘ったるいホワイトチョコよりも大っ嫌いだ。

ついでに黒髪の切れ目で、校則違反の全然していない俺と同じような優等生の恰好をしているくせに性格が真逆で、お人よしで真っすぐで素直で正義のヒーローみたいなヤツは心底嫌いだ。

此処までつらつらと具体的に俺の「嫌いなタイプ」を話せばわかってしまうと思うが、俺の嫌いなタイプドンピシャの女はこの世にいる。


なんなら俺の所属する霧崎第一高等学校の男子バスケットボール部マネージャーだったりもする。毎日そんな嫌いなヤツと顔を合わせるこっちの身にもなれっつーんだ。顔も見たくねぇ、あのクソ女。



俺達の練習や試合と見るたびに、目を三角にしてチームメンバーをぐるりと見渡しいつもいつも説教ばかり。マネージャーとしての力は認めるが、正直馬があわないどころじゃなく、日本とアルゼンチンくらいに違う。つまりは真逆。


口を開けば、

「だから、そういう卑怯なプレーはやめてくださいとあれほど言ったでしょう。貴方には耳がないんですか」とか


「相手を傷つけないプレーができるのに何故そうやってラフプレーばかりなんです？だからいつもやっかみ買われるんですよ。正々堂々と勝負してください」とか


小学生向けの道徳の絵本でも読まされている気分だ。
正面きって相手に顔面パンチをしようとするのはアンパンマンくらいだ。あぁでもあの女とあの動くアンパンはどこか似ているところがあるかもしれない。悪は全て敵だ〜とかそういうところが。そのうち顔の取り換えでもしだすんじゃねぇの。



そんな、だいだいだいだいだいっきらいな女。俺が何しても負けない、
できれば顔も合わせたくない女が





「あぁ、今日Aチャン風邪で休みだってサ」




まさかの、ウイルスでダウン。

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