ブラコン吹奏楽部で何が悪い！3

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「もうやだ……こうたお兄ちゃん休憩ちょうだい……」
「んー、あと３回通したら」
「うぅ…口に力が入らないよぉ…」


「…宏太スパルタすぎて怖い」
「圭人かわいそう…」
「ぼく八乙女家の次男に生まれてよかった…」

「お前らうるさい」


続いてこちら、木管五重奏。

隣で結束力を強めるサックス組を見て、木５リーダーの宏太くんは、焦りを感じているようですが…。



「やめだやめ、疲れてる中練習してもムダだよ」
「……だな、少し休むか」
「しんじゃう……」
「圭人〜お茶飲んで〜」

「……まじスパルタ笑」

吹奏楽歴が長い宏太くんについていけずぐったりな圭人くんと、言葉には出さないものの「ふぁ……」と息を吐く侑李くん、慧くんと大貴くんはついていけてはいるものの、流石に疲れているようです。



「ぶるるるるる……」
「ダブルリードは余計口疲れるからね〜」
「ぶるるる…金管も辛い」
「いや木管も辛いから！！」
「……2人とも元気…」

ダブルリードで両唇を巻く必要がある薮兄弟と、ずっと唇を震わせる必要がある金管楽器の慧くん、ずっとリードをくわえ続ける筋力が必要な木管楽器の大貴くんと、吹き続けているうちに息が出にくくなってしまうフルートの侑李くん。

それぞれ担当する楽器によって、辛くなる部分も様々です。



「こうたー、木5終わったら圭人と侑李ちょうだい、俺もアンサンブルしたい」
「お前は…うん、1人で練習してて」
「悲しいな俺！」
「…ごめんなさい光先輩…俺もうフルート吹けない気がする…」
「おいおい圭人めちゃくちゃ弱ってんな」
「……わりと、ぼくも無理かも」
「侑李が無理って言うの！？マジかよ！？」

宏太一体どんな練習させたらこいつらこんなに弱んの…？と訝しげな目で宏太くんを見つめる光くん。



厳しい練習は愛情の裏返し。

完璧を求める部長が率いる五重奏の練習は、まだまだ続きます！




「………おふひはいはい」
「なんて？」
「お口が痛い、だと」
「さすが兄貴」

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