65-3 ページ27
-続-
「まさか、お前たちの狙いは…」
「その通り、このホテルには鈴木財閥のお嬢様がいる。それに、如月家のお姫様もな」
「わぁっ!!」
茜はユージーンの前に出されてそのまま腕を後ろに手を縛られてる。無理やり動かされていて頭があるのか眉間に皺を寄せている茜にリシは少し顔を顰めると目を逸らして未だ笑うレオンを見て、眉を吊り上げた。
「結局すべては私の思い描いた通りになるんだ。この街は焼き尽くされ、生まれ変わるっ!!」
「お前が、見ることはないがな!!」
「…へっ」
リシがレオンの頬を強くつかみ口を開けさせるとそこに拳銃を入れる。笑うリシの顔が引き攣ってレオンを見た時、キッドが小さなボールを手に持ちそれらをすべて床に叩きつけた。それなりの量があったボールは衝撃で割れると早いスピードで煙幕に変わり広範囲の視界を覆い尽くした。キッドは煙幕の中どこかに消え、囚われていた蘭は自身を拘束する手が緩んだのを確認すると周囲の人を蹴り倒し、小五郎もまた蘭に迫る海賊に背負い投げをして蘭と共に走って逃げ始めた。
「お父さん!!」
「おう!」
逃げる2人にむかって拳銃を構え発砲する海賊をみたコナンは近くにあった椅子を蹴り飛ばして男に当てた。茜はユージーンに捕まったまま彼らは移動を始める。茜はどこかで見ているだろうキッドに大丈夫と小さく呟いた。
「おい!傷つけるなよ!」
「さっきいたやつだ!」
「上にいるぞ!!」
いつのまにかキッドはコナンを抱えて上空を飛んでいた。ユージーンの指示により2人を撃ち落とす為にマシンガンを構えて海賊たちは上空を撃っている。それをキッドはひらひらと交わして空の向こうへ飛んでいった。
「ボス!あたんねぇ!」
「小賢しい鳥め!」
「きゃぁ!!」
「園子?」
茜がいる場所の少し上の方から園子の悲鳴が聞こえた。茜はその声の方へ向くと園子の声と一緒に机や椅子が倒れる音がするとそれらの2、3脚が茜のいるフロアに落下していた。
.

105人がお気に入り

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:唯星 | 作成日時:2024年7月13日 10時