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-続-
「それ中富海運の？」
「中富海運？」
「あ、このマークは中富海運だよ。見たことある」
コナンが見ているコインを茜も覗き込んだ。このマークは少し特徴的で茜は記憶に残っていた。それを言うとコナンはばっと茜の方を振り向き手を引くと小五郎に向けてコインを見せた。
「おっちゃん、これ借りてくぜ！ついでに茜も」
「私も行くの？！待ってよ…！」
「…え？今おっちゃんって言わなかったか？あのガキ…」
コナンはそれを言うと茜の手を引いて走る。後ろからキッドが小五郎を起こしてから走って2人を追った。そして、大通りから少し路地に入り2人と合流するとコナンはスマホを取り出して中富海運の中富社長の賄賂疑惑のニュースを出した。
「あ、この人この人！」
「知り合いなのか？」
「違うよ。空港で道聞かれて葵が変わってくれたの」
そう言うとコナンは何とも言えない顔をした後流れるニュースを見ていた。キッドが不機嫌になっているが茜はコナンの待つ携帯のニュースの方を見た。
「あ！葵？わかったか？」
―新一か？あの長髪の男はユージーン・リム。海賊だな。少なくとも手下は結構な数がいる。
「海賊？」
―最近シンガポールで目撃された。
「ほお」
コナンは茜とキッドに聞こえるようにスマホをスピーカーにすると少し耳元から外して手に待つ。そこから葵の声が聞こえてどんどん情報を落としていく。
―中富海運の船の状況、いるだろ？
「あぁ、教えてくれ。」
―あぁ、シンガポール周辺の船は貨物船2隻とタンカーが一隻。ま、怪しいのはタンカーだな。
葵がそう言うとコナンはお礼を言った後、電話を切った。3人はホテルの方へと場所を移すと葵からコナンへ再度着信があった。
―タンカーが航路を完全に外れた。ジャックされたかもな。これは…
「やっぱり…」
―てか、そこに茜いるだろ？暇なら手伝え。
そう言うと葵は返答を待たずに電話を切った。3人は顔を見合わせきょとんとすると茜は邪魔にならないように髪を高い位置でポニーテールで結んでから腰を上げた。
「行ってくるわ」
「付き合わせて悪かった。用事あったんだな」
「いや、葵だけで十分。ただ。保険なの」
新一と葵とキッドと…
(私は…あ、蘭からだ…)
(あ。茜？お父さんしらない？)
(え？おじさん？知らないけど…)
(どこにもいないのよ！花火もあるのに新一もいないし)
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作者名：唯星 | 作成日時：2024年7月13日 10時
