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-続-
急に諸伏に話しかけられた茜は展示室を覗いた。そこにはこちらを見て笑う諸伏が立っていた。
「そうですね。経路確認とかした方がいいかと」
「茜。知り合いだった？」
「…記憶にないんだけど」
うーんと考えてみるが茜に思い当たる節は全くと言っていいほどなかった。
「しかし、盗られてしまった以上頂くものは頂きますよ？」
「え？それは大丈夫じゃない？」
「は？」
諸伏が電話に出ている間に聞こえた宝石の持ち主である男、鳥越の話に思わず口を挟んだ茜は鳥越に睨まれてにっこり笑った。
「目当ての物じゃなかったらキッドは返してくれるし」
「はっはっはっ！茜嬢も肝が据わってきたのぅ」
「ほんと？！」
次郎吉は鳥越に睨まれても言い切った茜を見て、満足そうに笑った。とりあえず茜たちは指紋採取等で邪魔にならないように博物館のロビーまででてきてこれからを話していた。
「タクシーで家に帰るかー」
「えぇ！タクシーなんて勿体無いで！」
「蘭、電車の始発って何時だっけ？」
茜の質問に蘭はスマホを触って画面をみんなに見せるように水平にした。それをみて4時間ほどあるのがわかって頭を悩ませた。
「あ！せや！この博物館のどっかの部屋で仮眠とらせてもらおーや！」
「せやな」
「じゃあ、次郎吉さんに、頼まなきゃねー」
茜がそう言うと和葉が言ってくると言い残して歩いていった。後を追うように平次も追いかけていく。それをみた蘭は微笑ましそうに笑っており小五郎も微笑ましそうに口を開いた。
「なんだかんだ言って仲良いなぁ。あの2人」
「いや。平時兄ちゃんがくっついてるのは逃さない為だよ」
「逃さないって？え？どゆこと？」
コナンの言った言葉に蘭はまさかと驚いて茜を見た。いつの間にか小五郎も茜を見ていて少し気まずそうに茜も口を開いた。
「和葉ちゃんが怪盗キッドなんだよ」
「えええ！？」
「だって、本物の和葉姉ちゃんは自分のこと私って言うのにあの和葉姉ちゃんはウチって言ってるし…」
はっとした2人は顔を見合わせて立ち去った2人の方を見て首を傾げた。蘭は1人引っかかる様で小首を傾げて考えていた。
「なんでまだここにいるんだ？」
「まぁ。それは…」
「てか、不味くない！？だって今日服部くん…！！」
緊急事態
(茜！行こう！！)
(まさか？)
(服部くん！いまラヴだから！)
((おいおい、蘭どう言うことだよ))
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作者名：唯星 | 作成日時：2024年7月13日 10時
