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12-3 ページ32

-続-



くすくすと笑う葵の姿をした快斗に変な気持ちを抱きつつ自分の席へ座った。
いい席だが、葵がたまに抜けることを考慮してくれているのか招待された席は端の席だった。


「葵が端の席好きでよかったね」
「感謝しとくぜ。ちゃーんとな!」


席に着き、しばらくすると会場が薄暗くなり足元の小さな灯りのみになる。そしてブザーがなり終わるとナポレオンの最初の王妃『ジョセフィーヌ』の舞台の幕が上がる。


「始まったな…」
「コナンくん気づいてるよ。」
「わぁってるって…わざと、だしな!」


始まりは舞踏会のダンスから始まり、彼女の追体験かと思いきや病床に伏すジョセフィーヌの回想として、物語が進行していく様だ。
快斗はあまり興味がないのか、それとも作戦を考えていたのか、裏工作でもしていたのか眠そうにあくびをしている。そして、時々コナン側から舞台の光源できらりと光るメガネがこちらを見ている気がした。


「おっと…お爺さん、、大丈夫ですか?」
「す、すまない、気分が…」
「外に出て休みましょう…行ってくるわ。」


前席のお爺さんが倒れるように身体が傾いていった。慌てて介抱する葵はお爺さんを支えながら出て行った。ニヤリと笑って2人で去っていくのを見るとお爺さんはあの人だろう。
なら、快斗は大丈夫。問題はコナンが動いた後に茜も動くべきか否か。


-ここにフランス皇帝の証である王冠を…
「…大丈夫だと思うけど、一応ね」


茜も会場を抜け出して先ほど後ろを走り快斗を追いかけて行ったコナンを追いかけた。
ホールに出て階段を降りようとした時、下から閃光が見えると警備員が走って茜とすれ違い待機していたエレベーターに乗って上へ上がって行った。

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作者名:唯星 | 作成日時:2024年5月9日 9時

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