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男がナイフを空に突き上げ、振り下ろした。
終わった。死んだ。さよなら。あんまり価値のない人生だったなぁ、と我ながら思う。
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「…俺のオンナに触んじゃねぇよ」
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「……村田クン…」
吃驚して一呼吸くらいおいた。
私を庇うように受け止めてナイフを持つその手を掴む。
まるで、さっきまで真っ赤になって酔っていたとは思えないくらい。
村田クンの目は殺気に満ちていた。声色も、形相も、全て。
すると、その男の人に回し蹴りを叺と一目散に逃げていった。
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「…Aチャン、、大丈夫?」
まだ村田クンの腕の中にいる私を見つめるその目はとても優しかった。
「…ん、、」
なんとも恥ずかしい体制だったから村田クンから離れる。
それなのに、またぎゅっと抱きしめられて、怖かったね…と背中を撫でる。
あ〜…もう。
そんなことするから。
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「…っ、怖かった…っ」
「ごめんね、俺がもっと早く来てれば…」
「ううん。ありがと、」
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その時は、人目も気にせず村田クンの胸で泣きまくった。
殺されそうになったんだもん。当然だと自分にいい気かけながら。
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りの(プロフ) - 金柑さん» ありがとうございます〜;;;; (2018年12月23日 22時) (レス) id: d1d2f90851 (このIDを非表示/違反報告)
金柑(プロフ) - 面白かったです!これからも頑張ってください!! (2018年12月23日 22時) (レス) id: 6003901f10 (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - si-si-さん» うわぁあ嬉しいです;;ありがとうございます笑 (2018年12月23日 18時) (レス) id: d1d2f90851 (このIDを非表示/違反報告)
si-si-(プロフ) - 更新すごく楽しみにしてて、本当に読むたびドキドキしました!読んでたら頭の中にユーキくんのくしゃくしゃ笑顔が見えてました。笑 (2018年12月23日 17時) (レス) id: 3493d0358c (このIDを非表示/違反報告)
りの(プロフ) - だしの素さん» ありがとうございます〜;;;;いえいえ笑笑 (2018年12月23日 15時) (レス) id: d1d2f90851 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:りの | 作成日時:2018年11月23日 15時