【番外編】新人と副団長 ページ42
ドパアンッ！！
「っフー………」
「…今日はもうこのくらいにしましょうか？」
「……いえ、あと少しお願いします」
A曰くそれはおそらく精霊だという。
一瞬見えた小さな妖精らしき少女はそれかと納得はしたものの、もう一度発動するのは難しかった。
同じ風属性で魔法にも詳しい、なによりあの時一緒に精霊を見ることが出来たAにも手伝ってもらっていた。
はっきりいえばユノは今焦っていた。
四つ葉の魔導書を持つ者としての責任感とか、アスタに先を行かれるとかの焦りではない。そもそも後者の方は枷ではなく越えるべきものだ。
ユノの口では説明できない何かに焦っているのだ。
周りのことに気がつかないくらいに。
ブワッ！！
「！？」
「ユノくん！」
ユノにしては珍しく、自分の魔法を暴走させてしまった。
それだけならまだしも、暴走した魔法を止めようとAは右手を差し出して急ごしらえの
なんとか暴走した魔法はおさまったが、今までよりも幾分か強力だっただけに彼女にその分の負担がかかった。
今までの体力の消耗が蓄積されていたこともあり、Aの体はついに限界を迎えた。
伸ばした右手は震えたまま、力なくその場に倒れた。
「！！」
咄嗟にユノはAの腰に手を回して受けとめたが、彼女が初めて倒れたことに動揺した。
理由は言うまでもなく、自分が焦りすぎて彼女のことを気づきもしなかったからだ。
今までは多少彼女がついていけなくなれば休憩か切り上げるのだったが、今回は大分やっている時間が長かった。
体力とは相反して魔力はまだまだ余裕があったので、知らず知らずのうちに練習時間が長くなっていた。
それでも彼女は文句ひとつ言わずに、ユノの練習に毎回最後まで付き合った。
ユノは無意識のうちに、Aの優しさとお人好しに甘えていた。
「……すみません」
後悔しても遅い。
か細い声で謝ると、Aを横抱きにして運ぼうとした。
ここから1番近いのは団長、副団長、彼女の部屋。
医務室は少し遠い。
どこに運ぶべきかと考えているうちに、後ろから低い声が自分に向けて発せられた。
「………なに、してんの」
声の主は副団長のランギルス・ヴォード。
最悪なタイミングで相性最悪な2人が会ってしまった。
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HANON(プロフ) - Ame931さん» ほんとそれですね！コメントありがとうございます (2022年6月19日 12時) (
レス) @page36 id: 42f4c6aba7 (このIDを非表示/違反報告)
Ame931(プロフ) - ゴーシュが恋愛やってるように見えないのめっちゃ分かるわ〜 (2022年6月19日 9時) (レス) @page36 id: 745f3a4c41 (このIDを非表示/違反報告)
春川みやび(プロフ) - ありがとうございます（ ; ; ）後回しで構いません！無理しないでください、、！応援しています！^ ^ (2019年2月16日 13時) (レス) id: 1c145295b7 (このIDを非表示/違反報告)
HANON(プロフ) - 春川みやびさん» リクエストの方なんですが、今書いてもご期待に添えられるようなお話にはならないと思うので、続編に入って最初の方は本編を書かせていただきます。本編が一区切りついたら番外編を書こうと思うのでもうしばらく待って頂けると幸いです。大変申し訳ありません。 (2019年2月15日 20時) (レス) id: 10bafabdf4 (このIDを非表示/違反報告)
シルバーウルフ - ありがとうございますo(^o^)o自分でリクエストしながら、すっかり忘れてました、、、、。(笑)m(__)m (2019年1月22日 19時) (レス) id: 769a4deb70 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：HANON | 作成日時：2018年10月8日 16時
