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「んー……」







目を覚ますと一人。私の体に巻き付く腕や温もりがない事にも慣れてしまった。



佑亮との約束の日。朝ゆっくり起きて、ホットカフェオレを飲みながらバラエティ番組を流し見した。洗濯物を干して自分の準備も済ませて家を出る。









「………お花」








佑亮何も言ってなかったしきっと買ってないよなあ。ここから先のどこかで買えるかわからないし、買っておこう。病院に向かう電車に乗り換える前に改札を出て、近くのお花屋さんを探すと案外あっさり見つかった。









「いらっしゃいませー」









なんだかだるそうな男の人の声を聞きながら店内を物色する。百合とかバラとかは駄目なんだっけ…









「プレゼントっすか」

「あ、や、お見舞いで…」

「じゃあ明るい色合わせたアレンジメントが良いっすかね〜」








同い年くらいであろう店員さんが横に並んで一緒に花を選んでくれて、オレンジと黄色のお花のアレンジメントにする事に。何本かのお花を抱えた店員さんがレジへと向かって行く。









「ユーキ!これお見舞い用に包んだって!」









出来上がるまでお花見てよう、と綺麗なバラに目線を移した瞬間。そんな言葉が聞こえて一瞬で身体の動きが止まった。









「はいは〜い」

「これアレンジメントな」

「ん?どうだったっけ」

「この前教えたやん!あのお姉さんの分やから」

「は〜い、すみませんちょっと待っててください!」








きっと、……絶対、ユーキの声。振り返ればそこにいるのはきっと彼。でも、確認するのが怖かった。結局私はそこから動けないまま、刻一刻と時間が過ぎる。









「お待たせしました〜!」









どうしよう。



あんなに探してて、会いたかったはずなのに。




会いたかった人が、すぐそこにいるのに動けない。振り返ることができない。









「………A、」


「…………っ!」









きっと彼は最初から私だって気付いてた。



後ろ姿だけでわかってくれたって思うと嬉しくなってしまう。ああ、だめだ。じわじわと涙が浮かんでくる。









彼はもう一度、私の名前を優しく呼んだ。







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エリンギプール(プロフ) - 続きが気になります! 大変だとは思いますが、更新待ってます! 頑張ってください (12月15日 23時) (レス) id: b1e7a3c80b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2018年10月10日 23時

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