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僕は、どうしたらAを幸せにできるのだろう。






初めて通る道。

知らない道。

知らない人しかいない。



立ち止まれば肩と肩がぶつかって、なんだか窮屈な世界。





みんな、Aも、この世界の中で生きてて。





僕は外の世界なんか全く知らなくて。だってずっとAと一緒にいて、それが幸せだったから。









でも、Aの幸せって、なんなんだろう。








僕は正直、Aは海って奴と結婚すると思ってた。それが一番いいとも思ってた。そしたら2人と僕、2人と一匹で暮らしていくんだって。海って奴の事はあんまり好きじゃなかったけど、あいつならAを幸せにしてくれるって思ってた。









泣いても何もしてあげられない自分が嫌で嫌で。




僕が人間なら、Aを抱き締めて、泣かないで、って言って、僕なら…って……なんて考えながらあてもなくずっと道を歩いていると、急に後ろから肩を掴まれる。









「……お前、」

「…………あ、」








これがAなら良かったのに、なんて思ってしまったのは、Aの所に戻りたいからだと思う。


でも自分がどうするべきか考えたら、あそこにはいるべきじゃないと思ってしまって。









「なんでこんなとこにいるんだよ」

「………」

「…Aは?」







やっぱり僕は、この海って奴があんまり好きじゃない。








「……Aは、多分家だよ」

「…お前、Aの何なの?」

「………もうAに関わるのやめてよ」

「……」

「…ねえ、」





「……なんで、Aの事、幸せにしてくれなかったの?」








ぐしゃぐしゃと頭の後ろを掻いて、溜息を吐く。苛立ってるんだろうな、ってすぐ分かる。海は僕の目を見据える。2人の間に流れる微妙な空気は、こんな天気のいい日に似合わない、









「………なんでだろうな」

「……」

「………そんなにAが好き?」









「…………大好きだよ。この世で一番大事な人」







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エリンギプール(プロフ) - 続きが気になります! 大変だとは思いますが、更新待ってます! 頑張ってください (2018年12月15日 23時) (レス) id: b1e7a3c80b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:な な . | 作成日時:2018年10月10日 23時

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