2 ページ2
You side
季節は春、体育館には真新しい制服を着た後輩になる学生がずらりと並びこれからの生活への期待でその瞳はキラキラと輝いていた。
それを舞台脇にある放送室の小窓から見渡し、思わず眩しくて目を細めてしまう。
年寄りくさいな何て1人で苦笑いしてまった。
『あ、この放送。ロボロくんが読むとこだ』
放送部は私とロボロくんしかいない。
理由はまぁ、皆顔が良いロボロくん目当てと言いますか、まともに放送をするのが私しかいなかったので他は全員辞めてもらった、と言いますか……。
と、そんなことは置いといて、部長と生徒会を兼任してる彼は放送の事を忘れているようで舞台から戻ってこない。
仕方ないので舞台袖に1番近いところに立っていたトントンさんに声をかけた。
『書記長さん、すみません』
小声で呼ぶと、視線は前からずらさないまま1歩下がって寄ってきてくれる。
女嫌いだというのに優しい人だ。
「Aさん、どうしたん？」
『部長の放送の番なんですけど呼んでもらっても？』
「忘れとんのかアイツ、わかったわ」
スっと動きロボロくんの横まで行くと声をかけた。
雑面で分かりずらいが彼はハッとした様子でこちらを見る。
手招きすると小走りで近くまで来てマイクを受け取り、「すまん！」と手を合わせてからスイッチをカチッと入れた。
［新入生の挨拶です。代表者2人は舞台へ上がってください。］
相変わらず、良く通る良い声である。
呼ばれた2人の男子生徒が壇上に上がり、生徒会と向き合うように立った。
ふと、ドクドクと心臓が早くなっていることに気づく。
あれ、おかしい…この光景を見たことが、ある？
一体どこで…？
国……
我々国。
私たちは軍人で…
総統がいて書記長がいて…
そうだ……………これは
前世だ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 753人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「wrwrd」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
かっぱまき(プロフ) - スノウさん» ありがとうございます！！なるべく早く更新出来るように頑張ります！！ (2020年4月8日 0時) (
レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
かっぱまき(プロフ) - 白い風船さん» うおおお、ありがとうございます！！頑張りますね！！！ (2020年4月8日 0時) (レス) id: fb765f023c (このIDを非表示/違反報告)
スノウ(プロフ) - 了解です！更新楽しみにしてます！ (2020年4月8日 0時) (レス) id: 4bf735c37e (このIDを非表示/違反報告)
白い風船 - コメ失礼します！前作読んで、この作品も読んだんですけどとてもお話を書くのが上手で飽きずに最初から最後まで読むことができました！この作品も好きですよ！更新頑張ってください！長文失礼しました (2020年4月3日 21時) (レス) id: efb5554960 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：かっぱまき
| 作成日時：2020年3月27日 11時
