必要【手塚side】 ページ31
【手塚side】
今日の部活は終わった
今は帰り道
これから毎日皆でAを家まで送っていく、ということになった
こんなに遅くまでマネージャーとして頑張ってもらっているんだ
これくらいは当たり前にしたいと思う
｢今日も送ってくれてありがとう。また明日｣
Aは手を振って家の中に入っていく
明日は土曜だが、部活はある
休みの日までAの顔が見られるのは嬉しい事だ
⋯さて
手塚｢みんな聞いてくれ｣
｢｢｢？｣｣｣
手塚｢⋯今日の放課後の練習、不二の言う通りAの様子がおかしかった｣
話をしても上の空だったり、
時折難しそうな顔をして考え込んだり、
気がつけば俺はAばかりを目で追ってしまっていた
それは皆も気づいていたようで、見るとうんうん、と頷いていた
手塚｢何か知っているんだろう。乾｣
乾｢⋯なんの事かな｣
Aの様子がおかしかった、と同時に乾の様子もおかしかった
なにより、不二に何かあったか、と聞かれて誤魔化したあと2人は見つめあって何やら合図をしているようだった
海堂｢知ってんなら教えて下さいよ、乾先輩｣
河村｢そうだよ乾。みんなAが心配なのは同じなんだから｣
乾｢⋯｣
乾はクイッとメガネを上げて、
黙り込む
手塚｢乾｣
乾｢⋯そうだな。分かった｣
しばらく考えたあと
乾は口を開いた
乾｢実は｣
それからAに何があったかを聞いた
あの男が捕まったこと、
財前に戻ってこないかと言われていること、
その返事は合宿のときにする、ということ
⋯なるほどな
菊丸｢ええ〜⋯A大阪戻っちゃうのかな、せっかく仲良くなれたのににゃ〜⋯｣
大石｢それはAが決めることだから⋯確かに寂しくなるけどね｣
Aは大阪へ、財前の元へ戻りたいはずだ
俺たちに気を遣って戻りたいと言えないのかもしれない
Aを苦しめるものが無くなった今、ここに居る必要はないのだろうか
越前｢俺は嫌っすよ｣
桃城｢そんなこと言ったってな〜越前⋯｣
越前｢桃先輩はいいんすか？A先輩に会えなくなっても｣
桃城｢いいわけねーだろ！｣
不二｢なによりもAの気持ちが1番大事だよ。本人が戻りたいと言うのなら、僕達は見送るしかないんじゃないのかな｣
不二の言葉に皆黙り込む
⋯そうだな
手塚｢この話は、Aが話してくれるまで触れないように｣
皆が頷く
⋯Aがいなくなることを考えたら、
なぜか胸が痛むな
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MOMO(プロフ) - とても面白いです！これからも頑張って下さい。 (2022年10月25日 16時) (
レス) @page32 id: 086efc5a74 (このIDを非表示/違反報告)
牧(プロフ) - 毎日の楽しみです！財前とこれからどうなるのかもワクワクですね！ (2022年9月4日 17時) (レス) id: 0d6f1959a4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：なち | 作成日時：2022年7月13日 22時
