最前列へXII

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病室には美月と2人

山「なんで言ってくれなかったの！！いつもいつも1人で抱えるじゃん！！」

涙なんて流さなくていいのに
美月の辛い表情を見ると、こっちまで辛くなる

貴「美月、言ってなかったのはごめん。急に別れるって言ったのも。けど、これで分かったと思う。私たちはもう他人なんだよ。」

山「違う！！」

貴「違わないよ。可哀想なんて情はいらない。来てくれてありがとう。だけど、帰って欲しい」

自分でも最低なことを言ってるのは分かってる
けどここで、中途半端に優しくしたって、死んだ時に傷つけるだけだから

山「なんで、そんなに突き放すの！！Aと私ってそんな簡単に切り離せる仲だったの？！」

貴「それは、」

山「Aだって、泣いてんじゃん！頼ってよ！」

貴「泣いてないっ、」

山「素直になりなよ！怖いなら助けてって！私はAの、味方なんだから！！」

一度溢れた感情はどんどん流れ出してきて
涙を止めようにも止まらなかった

山「泣いていいんだよ。Aはいつも我慢しすぎ」

最低なことをした私を抱き寄せて、優しくされると、、取り返しのつかないことになっちゃう

なのに、

貴「病気治るかわかんないもんっ、、」

山「治る！！」

貴「失敗するかもしれないし、後遺症だって残るかもしれないっ」

山「失敗しない！！もし、後遺症が残ってもAが生きてればいい。それに私が助ければいいじゃん」

貴「でもっ、もし」

死ぬことなんて怖くなかったのに、今の一瞬で死にたくなくて、まだ生きたくて、、

貴「んっ、」
美月がキスをしてきて、私ももうどうにでもなれって受け入れた


山「絶対1人にしないから。一緒に生きよう」


無事に手術をうけ、成功したんだけど、


看「Aちゃん、検査行くよ〜」

貴「やだ！！絶対痛いもん！！むり！！」

看「経過みるだけだから痛くないよ〜。しいていうなら採血くらいかな」

貴「ほらぁ」

山「バタバタしない！さっさと行って来なさい」

貴「美月1人にしないって言った！！」

山「すみません。どうぞ連れて行ってください」

貴「美月〜😭」

案外スパルタな美月ちゃんでした

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