最前列へXII

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卒業コンサートもしないから、どんどん卒業までのカウントダウン、そして3期のお仕事も増えた

「Aさんの卒業は、どなたかに言われてたんですか？」

貴「いや、言ってないですね笑」

梅「一言も言わなかったんですよ！」

与「言ってよー！！」

貴「へへ、言ったらうるさそうなんで笑笑」

久「誰がよ！笑」

佐「ダレガ〜？」

吉「寂しいよ〜」

「じゃあAさんへのメッセージを山下さんどうぞ」

山「卒業は正直寂しいです。Aはいつも1人で解決しようとするから、卒業しても3期生に頼ることを約束してほしいですね」

「あんまり相談とかされないんですね」

貴「頼るのとか苦手で、、なんか、照れるって言うか笑」

「まぁこれは約束みたいなので、しっかり守ってくださいね」

そんなこんなで、みんなに見送られながら、私は乃木坂を卒業した


コンコン
「Aさん、ご飯食べれましたか？」

貴「ごちそうさまでした」

「あー、にんじん残しましたね」

貴「苦手で、、」

「ちゃんと食べなきゃダメですよ！にんじんは栄養満点なんですから」

貴「ふふ、」
美月にも同じこと言われたなって笑ってしまう

「笑ってないで、一口食べてください」

貴「ん、、まずい」

「ほら、食べられるじゃないですか、もう一口行きましょ」

貴「もう無理、お腹いっぱい」

病室は静かで、私だけ別の世界にいる感覚になる

窓の外は自由で、眩しかった

先「手術の件、考えられましたか？」

貴「はい。手術は受けません」

先「どなたかにご相談は」

貴「してないですね〜。けど大丈夫です！」


先生と入れ違うように、仲良くなった看護師さんがきた

「Aちゃん、手術受けないの？」

貴「うん。もう悔いはないし笑」

「私はAちゃんには受けてほしいと思ってる」

いつも、ニコニコしてる人だから、なんか気まずい

貴「うん。けど痛いの嫌だし、もう決めたことだから。」

看護師さんの電話が鳴る

貴「ほら、呼ばれてるよ笑 行ってらっしゃい」

「もう一度考えてみてね」

あの電話に助けられたな

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