あの傭兵に妹がいたようで【第五人格】 (ページ44)

今日:1 hit、昨日:41 hit、合計:176,197 hit

36 ページ44

「メディーック！おはよう！ご飯だよ！」

『朝から元気ですね…』

レズニックさんが盛大に医務室に入ってくる。

「皆がね喧嘩してたんだ！誰が君にご飯持ってくかって！」

『僕ってそんなに嫌われてるんですか？』

「違う違う！皆、君と話す機会を狙ってるのさ！で、隙を突いて僕が来たってわけ！」

第三者が得をするというやつか。
びっくりした。

『僕は…自分から話しかけるというのはあまりしないので、皆さんから是非』

「じゃあ今度女子会来てくれる！？」

じょ、女子会…何話すんだろう……

『良いですよ』

「やったあ！早速今日の夜やろう！皆に声かけとくね！」

守りたかった。その笑顔を。

「ねぇ、あのノートはなあに？」

『これですか？イライさんとの交換日記ですよ』

ラック上のノートをレズニックさんが指差す。

「それ、皆でやっちゃダメかなぁ…」

『皆…ですか？』

彼女の心の声だったのか、目の前であたふたし始めた。

「あ、いや、今のは忘れて！皆でその日にあったことを書き込んでいくなんて…！！」

だだ漏れである。

『面白そうですね。彼には悪いですが、その計画乗りました』

ノートを捲り、自分の返事の下に1本線を引いて注意事項を記入していく。
もう1枚捲って短文とサインを書き記して彼女に渡した。

『彼には僕から謝っておきます。食堂など目のつくところに置かれては如何でしょう』

「良い考えだね！……それにしてもジョゼフ本当来ないね…」

『ジョゼフ？』

「写真家の名前だよ！あっちが悪いのにさ！」

自分が悪いなんて思っていないのだろう。子供か。

「他のハンターに諭されて謝りに来ないかな！
2週間も顔見なくて良いって事は気が楽だけどね！」

ご飯を食べ終わった後も、彼女と2時間近く話し込んだ。

ノートを脇に挟んでお盆持って医務室を出る彼女を見て思った。

『Pink hydrangea…貴方にぴったりですね』

__________________________
ジョゼフの名前を知らないのは誕生日イベントが本編より少し後の方に行われたからです
(要するに番外編と本編は繋がっては無いですよって事です)

前話、作者の安定ガバ解釈
幸運児で何書こうか迷った
誰がどのセリフか予想してみてくださいね