神に従い、神に逆らえ【オリジナル】

12。香月… ページ15

フレディに腕を引かれて向かった先は、

さっき靴を履きかえた昇降口。


普段運動をしない私は肩で息をしていた。



フレディ「少しの間はコハルが悪魔の子が止めておいてくれるはずよ」

運動の得意な彼女は、息を荒げる事もなく、冷静を保っている。



A「あ‥っ、あの子は‥…？！」


フレディ「天使よ、ごめんなさい、本当は休み時間に言うつもりだったんだけど

　 あの金髪娘が現れたもんだから……」



入り口からは光が入ってこない。

校門辺りで見回りをしていた教員も焦って空を見上げている。



フレディ「先生、みんなを外に出さないで！！」


フレディの目力の甲斐もあってか、

教員はすぐに放送室へ走っていった。




フレディ「――A、あの悪魔の名前、何だっけ」


私はだいぶ息も落ち着いてきた頃、

窓から暗い空を見つめる。



ここから屋上は見えないけれど――‥‥

香月の力を無理矢理引き出して‥‥彼女は血を吐いて……


A「――…あの子の名前は香月、カルナよ」


フレディ「香月ちゃん、か…」

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