隊長二十三 ページ27
Aside
『じゃあ私も戻るわ』
紅茶の最後の一口を飲んで私は席を後にした。
長い廊下を進みながらふと足を止める。
『あらまぁ、虚圏までご苦労さま』
私の後ろにヘトヘトになりながらも飛んでいる地獄蝶を見つけたからだ。
指を地獄蝶の前に差し出すをゆっくり私の指に止まる。
『え？悠雷が？』
内容は悠雷が“壊れ”かけているとの事だった。
『それで妄が世話をね……』
考えながら歩いていると誰かにぶつかってしまった。
『あら、ごめんなさい。先を急いでいて……ってヤミー』
ヤミー「なんか当たったと思ったらお前か、A」
『ごめんなさいね。考え事をしながら歩いてたからぶつかっちゃったわ』
何処か不思議そうな顔でヤミーが私の顔を覗き込んでいる。
ヤミー「お前考えながら歩くとか器用な事出来んだな。俺は出来ねぇ……で？何処まで行くんだ？」
『え？自分の宮だけど』
そう言った瞬間、目線が一気に上がってヤミーの顔が近くにあった。
『た、高いわ！』
ヤミー「当たりめぇだろ。俺は十刃一背がでかいからな！」
前はガシッって掴まれたのに今じゃすごく優しく持ち上げてくれる。
ヤミーなりの優しさなのかもしれないわね。
『宮に帰ったらおやつにしましょうね』
ヤミー「ならこの前の作ってくれ。あのデカいやつ」
「あぁ、ほっとけぇき？だったかしら」
作るのは簡単なんだけれど名前が難しいのよね。
『じゃあ安全運転でお願いね』
ヤミー「途中何人か踏み潰すがまぁ良いだろ」
『良くないわよ？』
ヤミーがゆっくりと歩き出す。
前はこんなにゆっくり歩いてくれなかったなぁ。
優しくしてくれてるのね。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 125人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
アイ(プロフ) - すごく面白いです！！！更新待ってます♡ (2022年12月27日 17時) (
レス) @page47 id: 452b64bb9f (このIDを非表示/違反報告)
エリス(プロフ) - ななりさん» 作者の誤字でした。誠に申し訳ありません。 (2022年11月30日 0時) (レス) id: cb9fe4e5d7 (このIDを非表示/違反報告)
ななり(プロフ) - 初めまして、コメント失礼します！質問？なのですが、ノイトラの従属官はテスラだと思います！ステラは誤字でしょうか？ (2022年11月30日 0時) (レス) @page10 id: 40f404ad6b (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：エリス | 作成日時：2022年11月14日 12時
