お祭り開催地 ♪13

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夕方からの会議が長引いて、やっと解放されたのは定時よりかなり遅い時間。


今日出た問題点と改定案の締切を、忘れないうちに付箋に書いてデスクと手帳に貼っておく。

明日すぐ提出ではないけど、抱えている案件はこれだけじゃないし、出来れば早めにケリを付けておきたいところ。

コンビニでメシ買って、終電ギリギリまでやっていこうか…。


大きく伸びしたら背骨がポキポキ鳴って、アシスタントの子にめっちゃ笑われた。


｢晩飯買ってきまーす｣

｢いってらっしゃいませ｣

お決まりの挨拶交わして事務所の外に出る。


一階からノロノロと上がってくるエレベーターを待ちながら、ポケットからスマホを取り出した。


友人や、友達登録してるブランドからのLINE。
その中に混じってマルからの返信もある。

他を置いて、まずはそれから開くと

『ゴメンな。仕事のこと大倉に聞いてん』
『昨日悪酔いしてたんは、そのせいやって』

あぁ、大倉か。
悪酔いの理由、付けておいてくれたんや。


『無理にとは言わんけど、聞く用意はあるよ！』

そう締め括られたメッセージに、コツンと頭をぶつけた。

優しいマル。
けど、

『恋人おるんやから誰にでも気軽に優しくしたらあかんねんで？』
そう送ったら今度はすぐに既読になる。

『誰にでもちゃうよぉ』
『章ちゃんやからやん』

文字だけのメッセージが
マルの声で、口調で、耳の中に再生される。


『ありがとう。どうにもならんくなったら話した聞いてな』

とりあえず、大倉の気使いは無駄にせんように話を合わせておこう。
そう察して返事を返した。

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