お祭り開催地 ♪13

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｢そう？眉間に皺寄せて難しい顔してたわよ？｣

｢そんなこと無いよ！どうやって作ったら家で再現出来るか考えてたんやって！｣
慌てて取り繕う。

｢なぁなぁ。スープカレーに片栗粉入れたら普通のカレーになんのかな？｣

自分のカレー作りを逆算してくと、
片栗粉入れへんかったらサラッとしたスープになんのかなって思ったんやけど


｢片栗粉なんか入れても蕎麦屋さんのカレーみたいになるだけやで？｣
｢トロトロさせてどないすんの｣

いい思いつきと思ったのはママに一瞬で否定された。


｢あれぇ？そうなん？｣
｢おっかしぃなぁ｣

俺の頭ん中では、上手いこと行きそうって思ってんけどな。
首捻ってたらアイバちゃんが

｢ヤス、それ片栗粉じゃなくて小麦粉の間違いじゃない？｣って指摘してくれて

｢おぉ、それや！｣
思わず声が出た。


小麦粉と片栗粉ってよう似てるやん？
ちょっと間違えただけやのにママにもニノにも笑われたけど、アイバちゃんだけは『分かる分かる！』って言ってくれて。

そこからカレー談義に花が咲く。



｢今度家おいでよ。カレー持ち寄ってみんなでカレーパーティしよ！｣
｢ニノも来るよね？ね？｣


今からでも開催しそうな勢いにニノは苦笑いしてる。

｢アナタ、ワタシが料理やらないの知ってるでしょ？｣
｢カレー持ち込みなんて無理です｣


｢じゃあニノは特別、レトルトで許してあげる！｣
｢ニノが向こう戻っちゃう前に、ね？良いよね？｣

一生懸命ニノを誘うアイバちゃんの真の目的が分かってキュンとする。
ニノにもそれは伝わったんだろう。

｢分かりました。変わり種探して持ってきますよ｣

｢やったぁ｣

ニノの返事に目をキラキラさせるアイバちゃんが眩しい。

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