お祭り開催地 ♪13

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物事っちゅうのは、動き出したら止まらんもんと相場は決まってて、
特に悪い方になら加速度的に転げ落ちていく。


もやもやしながらも それでも二人を見守ろうと、大倉に誘われたマルたちとの飲み会に参加する。

仕事終わって、予定よりちょっと遅れてエイトのトビラ開けたら飛び込んできたのはマルの肩抱きながら飲んでる大倉の背中。

大倉とは反対側のマルの隣に腰掛けて、マルのには見えへんように、肩抱いたままの大倉の手の甲をぎゅっと抓った。

｢あいたっ！｣

｢ん？どうしたん？大倉｣


｢いやぁ、なんもないで？な？大倉｣
大倉の手をピピッと払って、どさくさに紛れて今度は俺がマルの背中に手を当てる。


｢大倉と何話してたん？｣

｢景気の話しててん｣
｢プレミアムフライデーとやらも、ウチみたいな中小には関係ない話やわって｣

そしたら今度は大倉が俺の手の甲抓ってくるから

｢ひゃあ｣
なんて、情けない声が出る。


｢今度は章ちゃん？なんかあった？｣


｢いやいや、なんもないでぇ｣
図らずしも大倉と声が揃って、二人でププッと笑いあった。


大倉とお互いを牽制しあいながら、マルを挟んで話して。

話題は色々。
政治も、経済も、アイドルも、ファッションも。
その時々でポンポン飛んだり戻るけど、気の置けない友人との話は尽きない。

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