お気に召すまま 2 (yb×in yb× )

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映画は期待どおりの面白さで、大満足だった。


すっかり夜も更けた道を二人のんびり歩いていると、宏太の手が俺の指を捉える。


「ちょ…こうた…？」

「周り誰もいないし、手つなご？」


するりと自然に指を絡めてくるので、また少し頬が熱くなるのを感じながら応える。


「ね…慧、明日さ…ちょっと付き合って欲しいところがあるんだけど…いい？」


明日は土曜日。お互い特に予定は無かったので


「いいけど…買い物？」

「ん…慧にも見て欲しいものがあってさ」

「なに？」

「それは…明日ね」

「えー教えてくんないのー？」

「ナイショ」


ふにゃっと微笑むのが可愛かったので


「…わかった」



…何だろ。気になるー！！






帰宅して、順番にお風呂に入った。


「ちょっとお腹空いたなぁ」


宏太がお腹をさする。


「夕飯早かったもんね。あ！そういえば…」


冷蔵庫を開けると、明日食べようと思っていたプリンが入っていた。

宏太が親友の八乙女くんに昨日会ったときに頂いたもの。


「これ頂こ」

「そうだ！光からもらったプリン！」



嬉しそうに微笑む宏太に、つられて笑顔になる。


社会人になって、きちんと髪もセットするようになって



スーツを着た、びしっとした宏太がかっこよくて毎日どきどきするんだけど



スーツを脱いで、整髪料を落としてタオルドライしただけの、無造作なくしゃっとした髪でプリンを美味しそうに頬張る宏太を見ると、可愛くて…まだまだ22歳の男の子だなあって思うんだ。


「ふふ」

「慧？どうかした？」

「ひみつ♪」

「えー？何だよぉ秘密ってー」

「俺だけの秘密だもん。プリン美味しいねぇ♪」


何で教えてくんないんだよーとむくれてるのも可愛い。



一緒に暮らして、もう4年になるのに



かっこよくて可愛い年下の彼に"好き"の気持ちはどんどん大きくなっていく。



俺のこと…ずっと好きでいてくれて、ありがとね、宏太。




何気ない日常が、宏太がそばに居てくれるだけで…キラキラするんだよ。







宏太も…そう思ってくれてるといいな。

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