３７話・暗転 ページ39
轟side
「うぅっ···!」
「っ、大丈夫か障子」
「なん、とかな。だが耳が聞こえずらくなっている。早く屋上に向かわなければ」
「わかった、動けるな？」
「勿論」
少しふらつく障子とともに屋上を目指す
これで障子の索敵を当てにできなくなった
···罠を警戒していなかったわけじゃない
なのにあっさりとかかってしまった
千葉の個性か？
テストのときにアイツは武器を移動させていた
それを利用して···？
クソッ、耳と頭がズキズキと痛む
罠を警戒して足取りは遅くなるし、考えがうまくまとまらない
次に千葉がなにを仕掛けてくるのか
それを予想し攻略しなければいけない
それができれば俺達の勝ちだ
そう思っていたのに
「なにもなかった、な」
「ああ···」
屋上に続くドアの前で思わず躊躇う
あの後罠は一つもなく、千葉が奇襲をかけてくることもなかった
正直言って気味が悪い
だがたどり着けたことに文句を言うのもおかしいか
残り時間はあと8分
迷っている時間はない
「行くぞ」
「ああ」
障子が勢いよくドアを押し開け、二人並んで屋上に出る
千葉がいた場合、俺が凍らせ障子が確保テープを巻きつける
核も屋上にあった場合も同様だ
武器を移動させられるなら妨害は得意だろう
千葉の動きを封じることが最優先
勝負は一瞬
個性をいつでも発動できるように構えて突入する
が
「···千葉はどこだ」
右側から戸惑ったような声が聞こえてくる
広い屋上にはポツンと核が置かれていた
なのに、千葉はどこにもいない
一瞬立ち尽くしてしまう
いや、いないなら、いないでいい
核に触れさえすれば
理由は後で考えろ
障子も同じように考えたらしい
同時に前へ飛び出した
自分達の両脇に道を作るようにして氷壁を出す
攻撃はこれで防げる
勝った
次の瞬間
なんの前触れもないままに
俺の視界は暗転した
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printemps(プランタン)(プロフ) - 大丈夫ですよ！もち、待ちますとも！早うその問題が解決する様願っています。 (2020年5月7日 6時) (
レス) id: a86d5a1323 (このIDを非表示/違反報告)
鳴(プロフ) - 一年でも何年でも待ってます。問題が早く解決するといいですね。 (2020年5月7日 3時) (レス) id: 54dc058908 (このIDを非表示/違反報告)
神崎さん(プロフ) - とても素敵な作品で何度も繰り返し読ませていただいております。続きが楽しみな気持ちもありますがまずはヴァニタス様のリアルでの生活が何よりも大事だと思っているので気長にここでお待ちしてます。お体に気をつけて。いつまでも待ってます。 (2020年5月7日 2時) (レス) id: a37a3c8e5d (このIDを非表示/違反報告)
ヴァニタス - 文ストのポオ君推しさん» コメントありがとうございます！返信遅くなってすみません。文章褒めてもらえるとすごくうれしいです！ (2020年5月7日 0時) (レス) id: d17f0b1875 (このIDを非表示/違反報告)
文ストのポオ君推し(プロフ) - 千葉君視点の小説…悪くない。てか、文章がすごく読みやすいです。 (2020年5月5日 0時) (レス) id: 184bdcfa18 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ヴァニタス | 作成日時：2019年9月16日 2時
