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「あ、Aちゃんや〜」
タームが終わり、トークタイムまでの30分間控室で伸びている鬱くん
「なロボロ、俺と大先生どっちが盛り上がってたと思う?」
「同じくらいちゃう」
2人が楽しそうにお喋りをしている間を視線だけすり抜けて、向こう側にいる鬱くんにアイコンタクトをする
私の焦りが伝わったのか、恐らく疲労からでは無いため息をついた
そろそろ後半戦のゲストの集合時間
控室をぐるりと見渡すと、1人だけまだ到着していない
…リクさんが居ない…!
このイベントで一番の知名度と人気がある若手俳優だ
なんなら今回の目玉と言っても良い
事務所も大きいし、現場遅れはないと思っていたが…
なにより彼は6番目、休憩後すぐに出演予定のゲスト
もちろん休憩時間中に最終チェックや打ち合わせだって入っている
この時間に到着していない事はイベントの運営上かなり危ない
同じ時間帯に出演する7番目のゲストであるアイドル…清川さんとそのマネージャーだけが他に気付かれないようにオロオロとしている
助けてあげたいが、私にその術はない
「Aちゃ〜ん!お弁当一緒に食べよ」
どことなく鬱々とした私の雰囲気を感じ取ったのか、それまでロボロくんとお話ししていたシャオくんに明るく声をかけられ、そちらを向く
ご飯は出番が終わった彼の最後の楽しみと言っていい
彼はウキウキと並べられていたお弁当を選び初め、それに鬱くんが食い付いていた
「え、シャオちゃん酷ーい!せめて俺のトーク終わってからにしてや」
「お前は後から一人で食えばええやんか」
「嘘!?そんなに待てへんの!?」
そこへすかさずロボロくんが「ストーリー載せまぁす」と携帯を向けると二人はお弁当を囲んで決めポーズをしはじめた
その後自分を写し、ピース姿で動画を終わらせるロボロくん
「ふふ、」
二人の変わり身の早さと不思議なポーズに笑うと、それにほっとしたように緩むシャオくんの空気
ロボロくんも私を落ち着かせるようにゆったりと微笑みながらこれ載せていい?と話しかけてきてくれる
「ありがとう」
「なんのこと?」
桃色の瞳が悪戯っぽく細められる
…私がマネジメントされてるようじゃまだまだだな
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燕(プロフ) - 甘党主義者さん» ありがとうございます( ; ; )私自身この系統の話なんで無いの!?と思いながら筆をとった次第なのでそう言って頂けて嬉しいです!更新頑張ります!コメントありがとうございました (2021年10月17日 9時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
甘党主義者(プロフ) - 今まで色んなd!の小説読んできましたが、この小説は今まで見たことのない系統で凄い好きです..!! メンバーも色々登場してきたりして、今後の展開がますます楽しみです(*⁰▿⁰*)これからも更新楽しみにしています! (2021年10月12日 16時) (レス) @page45 id: 95a459f052 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - ぴぴぴさん» ありがとうございますとても嬉しいです( ; ; )オレンジ色と夕暮は絶対掛け合わせたいなと思ってたので意図が伝わってニコニコしてます(キモ)モチベ爆上がりです!マイペースでいきます!コメントありがとうございました! (2021年8月24日 21時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
ぴぴぴ(プロフ) - 燕さんの書くお話が本当に大好きです……!ciの感情がぐちゃぐちゃになっているけど表に出さないようにしているところが好きすぎて爆発しました……。情景描写がとても上手くて、お話がわかりやすい所がすごいと思います…!これからも無理せず頑張ってください…! (2021年8月19日 12時) (レス) id: 60b2883e08 (このIDを非表示/違反報告)
燕(プロフ) - 名無氏無名さん» ウワー!私こそ名無氏無名さんに読んで頂いてとても嬉しいです…嬉しいコメントありがとうございます!emさんに関しましては彼がしっかり出てきて描写される話も構想にあるのですが、もう少し先なのでそこに行くまでに私が力尽きなかったら出てくる…という回答です! (2021年8月16日 18時) (レス) id: 3ea3cbd8c6 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:燕 | 作成日時:2020年8月15日 22時