＊ ページ6
なんとなく別れの空気が漂う。
Aさんがひとつため息を置いて
席を立った。
A「私、そろそろ失礼しますね」
俺と目を合わせてにこりと笑う。
A「今日も…この前も、助けてくれてありがとうございました」
さとみ「あ…」
…覚えててくれたんだ。
A「それでは…また」
ぺこりと頭を下げて改札を抜けていく。
俺はぽーっとしたまま
ベンチから立てずにいた。
俺のこと、覚えてた…
声も聞けたし、
名前もわかったし、
彼女との接点が増えて
とても嬉しい。
俺はしばらく放心状態で
その場に留まる。
やっとのことで腰を浮かせた。
ふとさっきまでAさんが座っていたところを見ると、
俺が渡したハンカチとペットボトルの水が置いてあった。
さとみ「…？」
忘れて行った…？
よく見るとペットボトルの蓋は開いていない。
ええと…これは…どういうことだ…？
俺はそれらを手に取って
自分も電車に向かった。
電車に乗り込んで
もうひとつ違和感に気付く。
ここは彼女がいつも降りる駅じゃない。
なのに彼女は改札をくぐっていった。
なんとなく、嫌な予感がする。
家に帰っても
そのモヤモヤは消えなくて。
そのままメンバーと会議する。
莉犬『ナンパしたん？！！』
さとみ「え、あ……」
ナンパになるのか、これは。
さとみ「そうやな」
ななもり『見られてない？大丈夫？』
どうしよう、見られてたかもしれない。
ジェル『相手リスナーじゃないん？』
さとみ「いやそれがさ、俺名前"さとみ"って言っちゃってさ」
ころん『バカじゃねぇの？！』
そうなるわな。
俺も今振り返ってみたら
バカなことしかしてないと思う。
るぅと『さとみくんがそんなんって珍しいね』
確かに俺も思う。
自分でもちゃんと考えてから動くと思ってた。
なのに考えずに
勝手に体が動いてしまったのは…
さとみ「……惚れちゃったんだよ…」
惚れてしまったから。
もう認めるしかない。
ころん『さとみくんそろそろ歳だから結婚すれば？』
さとみ「うるせぇよw」
結婚。
Aさんのウェディングドレスを想像する。
さとみ「……良いな。」
莉犬『話早えよw』
…メンバーと恋話する日が来るとは。
久しぶりに恋愛に興味が湧いた。
さとみ「……」
いや、彼女には恋人がいるのかも知れないんだった。
俺のないものねだり心が疼く。
…ずるい女だなぁ。
￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣￣
ナンパ
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かりん(プロフ) - 犬田さん» ああああああありがとうございます！とっても嬉しいです！（ ; ; ）頑張ります！！ (2020年3月17日 0時) (
レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - @みんと*さん» ありがとうございます！頑張ります！！ (2020年3月17日 0時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
犬田(プロフ) - ぷりんすなお姫様からすとぷりの占ツク作者様はかりんさんが一番大好きで最近見かけなくて寂しいな〜なんて思ってたところなんです泣やっとかりんさんの作品が読めて嬉しいです(^-^)更新頑張ってください！ (2020年3月16日 21時) (レス) id: 97eecc68d9 (このIDを非表示/違反報告)
@みんと* - めっちゃ面白いです！！頑張ってください！ (2020年3月16日 9時) (レス) id: 520d4881dd (このIDを非表示/違反報告)
かりん(プロフ) - リト@歌い手色の占ツク民達さん» ええん嬉しいです（ ; ; ）ありがとうございます〜〜！ (2020年3月15日 19時) (レス) id: 24f3758629 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：かりん | 作成日時：2019年3月20日 2時
