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「退院してどうするつもりでィ」


『そりゃ勿論、あのクソ男を追いかけるんですよ』


「テメェが男の尻追いかける日が来るなんてなァ」

『その言い方やめてくれません?』




そんな私の講義の声を華麗にスルーした沖田さんはベッドの脇に置かれた兎りんごに頭からかぶりついた。……絶対それ私のでしょ、何我が物面で食ってんだコイツ。





「まァ、いい兆候だと思うぜ?

今まで赤いマントに一心不乱に突撃していくだけの闘牛女が、ようやく子孫繁栄に興味を持ち出したってわけでィ」


『誰が闘牛女ですか、誰がんなモンに興味持ったとか言いましたか!』


「少子化社会に貢献してくれるなんて、なんて優秀な部下を持っちまったんだ俺はー」


『おい棒読みィィ!!』





本当にいちいち癪に障る野郎である。その甘々ベビーフェイスを目も当てられないようにしてやろうか。

そんな物騒な見解の元、傍らに置かれた愛刀に手を伸ばそうとするが右腕をツン、と突かれて再び激痛が走る。



声にならない悲鳴を上げて悪魔の微笑みを讃えているであろう沖田さんをキッと睨みつければ。




「A、俺ァテメェのその好戦的な所は気に入っちゃいるが、人の獲物を勝手に横取りしようなんざ、よくねェぜ?

ーーーアイツは俺が殺す、手は出すな」





ゾッとするような威嚇を見せる沖田さん。それは所謂、警告なのだろう。
赤い瞳が燃え盛る炎と合致して思わず唾を飲み込んだ。

ーーーだがしかし、




『その命令には従えません。
貴方の部下はそんなに従順じゃないのですよ。

残念でしたね』




そう言って挑発的に彼を見上げれば。沖田さんは大きな溜息を吐き出したのだった。





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はるの(プロフ) - 初めまして。私はアルハさんのファンでこの作品に出逢いましたが、アルハさんの文章は勿論のこと、美桜さんの文章も今では本当に大好きです!応援しています。 (2018年1月31日 21時) (レス) id: 05b331523c (このIDを非表示/違反報告)
マリア(プロフ) - 続きがすごく気になります!神威カッコイイ(≧ω≦)更新頑張ってください!!!応援しています! (2018年1月6日 23時) (レス) id: 0098927213 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - ことねなん25さん» そ、それは大変ですね!ことねなんさんがぐっすりお昼寝できるように更新頑張りますね!コメントありがとうございました!! (2017年10月6日 23時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)
ことねなん25(プロフ) - 続きが気になって夜以外寝れません!頑張ってください! (2017年9月30日 17時) (レス) id: 32ede371d6 (このIDを非表示/違反報告)
アルハ*平日低浮上*(プロフ) - ぼおさん» コメントありがとうございます!遅めの更新となりますが、どうか楽しみになさっててください^^*更新頑張ります! (2017年9月29日 18時) (レス) id: 5e4beefb64 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:アルハ&美桜 x他1人 | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/bfd3c0329e2/  
作成日時:2017年9月23日 6時

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