ギャップ。 ページ7
諸伏side
｢あっ、君は昨日の子…｣
よそに少し用事があった俺が教室に戻ってくると、昨日の女の子が萩原に乗りかかって襟元を引っ張っているという異様な光景が目に映った。
ニコニコと楽しそうな笑顔な萩原とは裏腹に、顔を赤くしてふるふると震えている女の子はどうやら怒っているようで。
｢萩原くんが私のことからかって楽しんでんの！！｣
｢えぇ〜？からかってなんかないけどな｣
｢その態度ほんっとに気に食わない！！｣
威嚇するように目が吊り上がっている女の子を何とか落ち着かせると、ようやく乗りかかっていた萩原から降りた。
｢何で降ろしちゃうかなぁ諸伏ちゃん｣
｢萩原は女の子に触れすぎなんだよ……｣
ちぇっ役得だったのに。と反省の色が全くない萩原は置いておく。
パタパタと制服をはたいたり、少しボサついてしまった髪の毛を整える彼女の姿はかなりの美人さんで、釘付けになってしまった。
……正直タイプの女の子である。
｢……なに、そんなに見ないでよ｣
あまり男に慣れてない様子の彼女は、顔を赤らめてそう言ってくる。さっきまでの怒っている彼女とのギャップが凄くて心臓がバクバクと活発に動き始めた。
｢えッ、あ、ご、ごめんっ！！！｣
｢いや後ろまで向かなくても…｣
勢いで後ろを向いてしまった俺を見て、バカにするようにケラケラと笑う萩原。元凶は萩原なんだけど。
｢はー、諸伏ちゃんも藍坂ちゃんも面白いなぁ｣
｢｢誰のせいだ！｣｣
女の子と声が重なって、反射で思わず顔を見ると彼女も俺と声が重なったのに驚いたのかバチッと目が合う。
大きい目に少しつり上がっている目尻。綺麗な目の色にサラサラな髪の毛。高い鼻に、薄く血色のいい唇。そんな彼女には美人という言葉がぴったりだった。
数秒見つめあっていたことに気がついた彼女は、また顔を赤く染めて俺を目を小さな手で覆ってきた。
｢恥ずかしいからそんなに見ないで！！！｣
手で目を隠されていても顔を赤くして下を向いている彼女が目に浮かぶ。怒ったり赤面したり可愛い発言をしたりする彼女は忙しい人なのかもしれない。
そして男慣れしていない彼女が、無意識に俺の目元に触れていることに気がつくとバッと距離を取ってきた。
なんというか、守ってあげたい感情が湧き出てくる。
｢…ははっ、面白いね君って｣
｢なっ…ヒロくんまでそんなこと……っ｣
……ん？"ヒロくん"？
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ホワホワ - 終わってしまったのですか！?今日一気に読み進めました。続きがないのが悲しいです〜！ (2023年4月2日 18時) (
レス) @page25 id: da0f77ded3 (このIDを非表示/違反報告)
春光(プロフ) - 読んでいてめっちゃ楽しいです!! キャラが良き!! 作者さんのペースで更新頑張って下さい! (2022年5月31日 16時) (レス) @page19 id: 51abf968eb (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - よるさん» ありがとうございます！真面目なのにチョロい女の子はいいですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - *柑橘類*＠馬鹿同盟さん» ありがとうございます！ツンデレな女の子はとても可愛いですよね〜！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
ナゴミ(プロフ) - ｻﾌﾞﾘｵさん» ありがとうございます！続きが気になると言ってくれて励みになります〜！気まぐれ更新ですが、気に入ってくださると嬉しいです！ (2022年5月17日 0時) (レス) id: c4dd1b218b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ナゴミ | 作成日時：2022年5月11日 7時
