全力で邪魔してくる5人が腹立つ。

くせっ毛とパツキン。 ページ2

｢ちょ、うろちょろって何！私今忙しいんだけど！｣


萩原という男に腕を掴まれて、のんびり校内を歩きながら忙しい発言をした。忙しいと言われたら、腕を離すに決まってる。それが常識だし。






｢一点を見つめながら座るのが忙しいって？｣



｢うっ｣






確かにその通りでぐうの音も出ない。特にやることもないから教室の椅子に座ってのんびりしてたし。

この男嫌いかもしれない。






｢おいハギ！……って誰だそいつ｣


｢は？｣


｢あ？…んだよやんのか？｣


｢い、いや何でもない｣




目が合って数秒で喧嘩腰になってしまった私。初対面でそいつ呼びしてくるこの男の考えがよく分からなすぎて、心の声が出てしまった。素直に謝った私偉い。

萩原くんが言うには、この男は松田陣平というらしく2人は幼馴染だとか。


よくもまぁこんな喧嘩腰男と幼馴染やっていけるもんだ。


てか何で入学早々に顔に絆創膏やら貼ってんだか。






｢なんだよその顔。文句でもあっか｣

｢いや別に｣

｢こいつうぜえ｣





こっちのセリフだこの野郎。

この松田とかいう男にかなり腹が立った私は、隙を狙って緩んだ萩原くんを手を振り払って教室に向かおうとした。


のだが、勢いよく走ろうとした途端、何やら人にぶつかってしまったらしく、顔全体に衝撃が走った。





｢んわっ、…あ、ごめんなさい｣

｢いや大丈夫だ｣




誤ってぶつかってしまった男の人は、金髪に褐色肌。そして綺麗な青い目をしていて日本人離れしてる整った顔だった。

それなのにこの男の人も、松田くんと同じく顔に絆創膏を貼っている。




この2人喧嘩でもしたのかと疑問に思ったが私には関係ないことだ。







｢あ"っ！お前は…！！！｣

｢あの時の…！！｣







どうやら私の予想は的中してしまったらしい。

何やら廊下で言い合いを始めた2人。なんなんだほんとに。ここには変な人しかいないのか。私は他人の喧嘩には首突っ込みたくないが、周りの視線がかなりキツい。

萩原くんは2人の喧嘩を見て止めようとする様子は全くなかった。




｢は、萩原くん止めないの｣

｢え？まぁ力で解決することもあるってことよ｣

｢力って…！？｣



こんなとこで暴力沙汰になって連帯責任になったらごめんだ。止めなきゃって思うけど、こんな背の高くて喧嘩腰な男2人に無関係の私が仲裁に入るとか、火に油を注いでるようなもの。






誰か助けてください。

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