検索窓
今日:31 hit、昨日:43 hit、合計:139,081 hit

百七話 焼け野原 ページ7

.


『それより、何故態々ここまで連れてきたの』

キッとフィッツジェラルドを睨みつけ、話を戻す

フィッツジェラルドは溜息を吐き、なんでもなさそうに言った

「君達を空の上(ここ)にお招きしたのは、眼下の街と一緒に灰になられては困るからだ」

その言葉に、2人は目を見開いた


「何……?」

『それは、どういう___』

「異能特務課は無力化した。残るは探偵社とポートマフィアだ」



ヨコハマの昼の世界と夜の世界の間を取り仕切る、武装探偵社。



ヨコハマの闇そのものとも言える夜の支配者、ポートマフィア。



「この二組織には流石に手を焼いていてな。街ごと焼け野原にしたほうが後々の捜し物も楽だ」



一冊の本。


それを探し出す為だけに、街を焼くと云うのか。



敦は厭な汗をこめかみから一筋垂らし、云う。



「焼け野原?そんな強力な異能がある訳…」


『__もしかして___!!』

事前に太宰から聞かされていた、マフィアの一人の構成員

フィッツジェラルドの唇が弧を描く。



彼は、椅子の傍に置かれていた布袋に手を突っ込んだ。

「これに」

そして、そこから掴み上げたものを掲げてみせる。


「見覚えがあるだろう?」


二人は瞠目した。

敦にとっては事務員を傷つけてしまう原因となり、

Aにとっては、太宰から危険と聞かされた___

マフィア構成員 夢野久作の人形だった。


.

百八話 己を何度恨んでも→←百六話 ヨコハマの凡てを知る



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.9/10 (60 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
168人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜!!!更新頑張ります! (2019年11月17日 22時) (レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:舞。 | 作成日時:2019年11月12日 15時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。