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百四十六話 悪い奴の敵 ページ46

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地面が割れるほどの爆発のあとには、地面に残った巨大なクレーター。



その中心に、中也が立っていた。



彼は至る所から血を流しながら、動く。



戯れのように辺りにクレーターを大量に作り、重力子弾を手にして嗤う。



そんな彼の手首を、包帯だらけの手が掴んだ。





「敵は消滅した。もう休め、中也」





瞬間、中也の肌に浮いていた黒が全て消え去る。



そして彼の瞳に、理性の色が舞い戻った。


途端、中也は血を吐いた


『ッ中原さん!』


Aは走って駆け寄り、中也の背に手を置きハンカチを渡す

中也はそのハンカチを押し返し、心配をかけまいと笑ってみせた


「……心配、すんな……」


そう一言を告げると、糸が切れたように倒れた


「信じられない…あのラヴクラフトが…」


スタインベックの言葉に太宰は不敵に笑う。


「君たちは一体」



太宰は薄い笑みを浮かべた。

夜風が太宰の蓬髪を揺らす。



「悪い奴の敵さ」



これが、黒社会最強の二人組__双黒の本領


Aは納得するように、頷いた


『___やっぱり、物騒ですね』


肩をくすめて、呆れたように笑った。

この世界は、儚くとも物騒だった


「__さて、帰ろうかAちゃん」


『な、中原さんと夢野さんは__』


「置いてく」


『あなたは人なんですか?』


やっぱり、これが彼らしいのかもしれない。
罪悪感残ったAは被せられた帽子をそっと中也の胸に置いた。


『___汚しませんでしたよ。』


生きていてよかった。そんな意味を込めて


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舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜!!!更新頑張ります! (2019年11月17日 22時) (レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:舞。 | 作成日時:2019年11月12日 15時

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