百二十六話 駄目人間 ページ26
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「はあ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜。遣る気出ない」
だらりとベッドに寝そべる蓬髪の男に、封筒を手に通り掛かった国木田が青筋を立てる。
「朝から壊れた喇叭のような声を出すな太宰」
国木田の諫言も何のその、太宰は仰向けに寝転んだまま国木田曰く壊れた喇叭のような声で云う。
「私は今ねえ、誰かと対話する気力もないのだよ、国……なんとか君」
「不燃ゴミの日に出すぞ貴様」
地を這うような声を出す国木田。
それを気にすることも無く太宰はソファの横に置かれていたレジ袋に手を伸ばし、手探りで中にあったバナナを取り出した。
「あぁ……食事も面倒臭い。呼吸でお腹が膨れたらいいのに……」
そう言ってバナナを皮のまま齧り始める太宰。
『＿＿バナナってああやって食べるものなんですか？』
「違うぞ萩原。あれは駄目人間のやることだ
バナナの皮剥きすら面倒なら餓死してしまえ太宰。」
あまりのだらけっぷりに国木田は昨日はちゃんとしていただろうと怒鳴る。
どうやら太宰の遣る気が出ないのは福沢に次の仕事を与えられたから、らしい。
「昨日社長と敦が豪く話し込んで居たが…その件か？」
「そうだ」
福沢の登場に国木田が背筋を伸ばす。
福沢はマフィアの首領との密会の準備は進んでいるかと太宰に問う。
「マフィアの首領は来ると思うか」
「来るでしょう。社長を殺す絶好の好機ですから」
太宰の答えに福沢は目を瞑る。
例えどんな危険があっても行くしかない。
「構成員同士で延々血を流し合うよりは善い」
福沢はそう云い残し、社長室に消えた。
最後まで話についていけなかった国木田はマフィアの首領との密会の話に唖然として居た。
「どういうことだ…」
「何が何やら…第一何故お前が密会の手筈を整えている？」
「元マフィアだから」
しかも幹部だとは驚きだろう。
あまりの衝撃に国木田が石像と化す。
「国木田君？」
『まだ、言ってなかったんですね……』
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舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜！！！更新頑張ります！ (2019年11月17日 22時) (
レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです！続き楽しみにしてます！ (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：舞。 | 作成日時：2019年11月12日 15時
