百二話 逃げろ ページ2
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敦と鏡花に背を向け、若い警察官が初老の警察官を抱き起こす。
焦りと恐怖に満ちた顔で、必死に呼び掛ける。
「警部、警部!」
「う……」
微かに呻く初老の警察官。
服は鮮血に染まり、意識も危うい状態だ。
その光景を見て、敦は顔を歪める。
「く……!」
Aは意を決して、鏡花の手と敦の手を握って走り出した。
それに気付いた若い警察官が、通信機を手に取って叫ぶ。
「本部!殺人犯と接触し警部が負傷!被疑者は逃亡、至急管機の応援を!!____ッ、________ッ!」
その声を背に走った三人は、港に差し掛かった。
兎に角あの場を離れようと駆けるAの前に、最悪の事態が立ちはだかった。
「
白髭の男を従えたフィッツジェラルドは、ニッと笑った。
『フィッツジェラルド___ッ』
歯噛みするAに、フィッツジェラルドは辞典ほどの厚さがある書類を片手に笑う。
「うちの作戦参謀は優秀でね。逃走対策も万全だ。書類の分厚さには閉口だが」
「くっ……」
敦が応戦しようと腕を変化させ、地面を蹴ろうとした、その時。
____パァン
銃声と共に、敦の体が大きく横向きに吹き飛ばされた。
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舞。(プロフ) - 心さん» ありがとうございます〜!!!更新頑張ります! (2019年11月17日 22時) (レス) id: 42a689ad41 (このIDを非表示/違反報告)
心(プロフ) - とっても面白いです!続き楽しみにしてます! (2019年11月17日 21時) (レス) id: 2141c8a0fe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:舞。 | 作成日時:2019年11月12日 15時