キミと出会えた奇跡を。【川村壱馬】

最後のメッセージ ページ23

Aside


．




私が少し落ち着いたところで
そのままタクシーで家まで帰る



家へ帰ると、お母さんが玄関で待っていた。
すると私を見ておかえり。と呟くと私を抱きしめた



また涙がこぼれ落ちた。
せっかく止めたのに……っ






＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿






海人が亡くなって一ヶ月たったある日
海人のお母さんから連絡が来た。


海人の家まで着くと、海人のお母さんが待っていてくれた



海母「来てくれてありがとう。どうぞ、あがって」


『お邪魔します。』


海母「ここ、座っててね」


『はい。』



私は座って仏壇のある方に目を向けた。
あ、お線香あげないと……



お線香をあげて手を合わせる
海人、お邪魔してます。の意味を込めて


そして、
海人のお母さんは私にこう言った。



海母「Aちゃん。海人ね、亡くなる2週間前くらいに、もし、自分が突然この世からいなくなってしまったらきっと辛いのはAだと思う。だからそれで一生結婚しないってなったらそれは申し訳ないからやめて欲しい。まぁでも俺が幸せにするんだけど！人間いつ死ぬか分からないじゃん？って言っててね、まさか、こんなことになるなんて思いもしなかったけど」


『……』


海母「でも、今になるとそれが最後のメッセージだったから、Aちゃんに伝えなきゃって思って今日来てもらったの。」


『海人がそんなことを……』



海母「だからその時は、ゆっくりでいいから新しい恋を見つけて幸せになって欲しいって海人が言ってたの。」



『…分かりました。まだ現実を受け入れられないですけど、海人のためにも少しずつ前へ歩んでいきます』



海母「ありがとう。Aちゃん。またいつでも来てね。」



『はい。必ずまた来ます。』






海人…。まだ私は受け入れられない。けど、
将来のことあんなにも考えてくれてたなんて思ってなかった。
大好きな海人にもう一度会いたい。

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