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28やで ページ29




『本当にあれが正解やったんかもな』


昔の事を一から話すと、コネシマは微かに涙を浮かべていた。
そしてまた抱きついてくる。俺は肩にきた金髪のふわふわの頭を撫でる。


『コネシマがあん時死んでなくてほんまよかったわ。生きとるだけでも嬉しかった』

「ゔん…俺、ギリギリん所やった、ほんまに死ぬんちゃうかって思った。けど、Aの事思い出して、会うまで生きとかなって思、て……」

『うん。ほんま、生きてくれてありがとな』


昔、“軍学校”の意味を知っていたら、あんな事にはならなかったんかもな、と今更ながら小さい俺を恨んだ。


「えっと…どう反応したらええんや…?」

「シッマ死にそうやったん?それいつの事?」

『今25やから…8年前の戦争。確か…我々国とβ国の戦争やったかな?』

「そんな前なんすか!?」

「シッマここに入りたての頃ちゃう?」

「…いや、俺がβ国についとった時」


その言葉に、食堂にいる皆は驚く。

俺らの出身国はβ国。今はこの国の植民地だが、昔はそこそこ景気はよかった。

だが、我々国との戦争で景気は一気に悪くなった。村は荒れ果て田畑も枯れ、街は工事やなんやらが続いて住みづらい国となった。


『俺β国嫌いやったなぁ』

「なんで?」

『だって電気が通らん日もあったんやで?お風呂入れんかったり、水が通らん時もあったり…今考えたらマジクソゴミやったわ』

「うわぁ…その国の人可哀想めう…」

『やろ?やっぱ俺この国来て正解やったわ』

「うん。それが正しい判断や」

「うわうるさ。さっき子供にみたいに泣いとったくせに」

「もう泣き止んだわアホォ!!」


『ふっ、くす』

「何わろてんねん!!」

『いや、やっぱコネシマやなって』


すると、会場が一気に笑いに包まれた。
コネシマもつられて大きな声で笑い始めた。
やっぱコネシマはそうでなきゃな。


『で、次コネシマの話聞かせて』

「ん、ええで」



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みずがみ。2(プロフ) - ぜにがみさん» 有難うございます〜!! (2019年8月6日 19時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
ぜにがみ - 完結おめでとうございます〜。これからもみずがみ。さんを応援させていただきます〜。これからも頑張って下さい!!! (2019年8月6日 13時) (レス) id: 417a32e7b4 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - しほさん» 有難うございます!! (2019年8月5日 22時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)
しほ(プロフ) - 完結おめでとう御座います〜!密かに応援させて頂いてました。とても魅力的なお話、いつも有難う御座います。これからも楽しみにしています! (2019年8月5日 21時) (レス) id: 0d336d7836 (このIDを非表示/違反報告)
みずがみ。2(プロフ) - ゆきなさん» 有難う御座います! (2019年7月31日 7時) (レス) id: 679c2618a4 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:みずがみ。 | 作者ホームページ:http:  
作成日時:2019年7月19日 9時

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