豹変 ページ18
「じゃがいも、にんじん、たまねぎにルー…調味料とか食料とかもいろいろ買ったし、あとは肉だけかな」
カゴ２つ分にぎっしりと詰められた商品は、いったいいくらするんだろうか。この後ホームセンターにも行くことになってるし、一度家に帰った方がいいかもな。
「……重くないのか？」
いくらカートを使っているからと言っても、この量じゃ相当の重さになっているはずだ。
「これくらいなら全然軽いよ。それより君の方こそ重くない？大丈夫？僕が持とうか？」
「俺持ってんのカゴに入りきらなかった牛乳1本だけだぞナメてんのか。そんな非力じゃねえからな」
相当余裕らしい。
くそ、このイケメンが。
あとは肉さえ買えば買い物は終わる。
未だにデート気分のウキウキルンルンなこのバカからも解放される。がんばれ俺…！
通路を曲がって魚と肉のコーナーに入る。
今日のセール内容は牛肉だ。
セールがあるからか、明らかにここに人が集中していた。
「いいか、お一人様ひとパックだ。俺とお前でふたパックだからな、間違えるなよ」
「上限決まってるんだね。セールなんて今まで来たこともなかったから知らなかったよ」
そりゃ悪魔がスーパーのタイムセールに来てるなんて有り得ないだろ。滑稽過ぎるわ。
それとも金持ちだから安売りなんて興味ないとかそういうことか。ムカつく。
狭い通路の人だかりを、ぶつからないように慎重に進んでいく。
しかし、すれちがった中年のおっさんに肩が当たってしまった。
「あっ、すいません」
「気をつけろよガキが」
んだとゴラ。なんだその口の利き方。
つーかそっちがわざとぶつかってきたんだろうが。
残り少ない髪の毛全部毟り取ってやろうか。
「…A君」
心中で毒づいていると、今まで聞いたこともないような低い声で名前を呼ばれてぎょっとした。
恐る恐る変質者の方に目をやってみる。
「アイツ殺す？」
「急に悪魔らしくなるのやめろ」
瞳孔をかっ開かせながらおっさんの背中を睨むその目は、禍々しい殺意に満ちていた。
とても人に見せられるような顔じゃない。怖すぎる。
「落ち着け。そんなことでいちいち目くじらを立てるなよ。どこも怪我してねえぞ」
「だって許せないじゃないか、僕のA君に」
「お前のじゃない。どうした、いつもは悪魔らしさマイナスのくせに」
「……君はひとつ、勘違いをしているね」
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ハルキ - いくら中性的で女に間違われるからって...男の娘とは言わないと思います...(男の娘地雷ッス←関係ない) (2021年10月11日 21時) (
レス) @page22 id: 8862a535cf (このIDを非表示/違反報告)
アリア - なんで儂好評価してないんだろ。バカか (2019年7月12日 17時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
Ratte*らて(プロフ) - 面白いです…！！！100個目の評価は頂きました←。更新頑張って下さいね！陰ながら応援しております。 (2019年3月19日 15時) (レス) id: 9c512a775a (このIDを非表示/違反報告)
アーテル(プロフ) - らいさん» 返信遅れて申し訳ありません。コメントありがとうございます。時間を見つけて書き進めていく所存ですので、今後ともご愛読の程宜しくお願いします。 (2019年3月18日 15時) (レス) id: 5f656bed23 (このIDを非表示/違反報告)
らい - 続きが気になります。
続き楽しみにしています。 (2019年2月23日 16時) (携帯から) (レス) id: 2b97e5f6a0 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：アーテル | 作成日時：2019年1月3日 14時
