【浦島坂田船】大好きなうらさかと大嫌いなしません

■ twenty one ページ29

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期待に溢れた目でセンラくんを見つめると俯き気味に口を開いた。


｢お前のこと守れってうらさかが言うから｣

｢え……｣


瞬間、重いため息をつくセンラくん。あー……
うらさかね。成程。まあそうでもしないとセンラくんが救けてくれるはずないもんね。至極納得したように一人で頷いているとセンラくんは私に嘲笑に近い笑みでこう問うた。


｢もしかして……『お前のこと好きだから』みたいな台詞期待しとったん？｣

｢ま、まさか……センラくん、私のこと嫌いだし全然期待なんかしとらんよ｣


図星をつかれ、焦って言い訳をしてしまう。一歩後ずさる私にセンラくんはずいっと近づいてきた。変な汗が身体中から噴き出す。センラくんの整えられた顔が私の目に綺麗に映っている。

こうもイケメンと距離が近かったら女の子はどうしても赤面してしまう。


｢……きも｣

｢は？｣

｢何赤くなっとんの。きも……痛った！何すんねんブス！！｣


センラくんが腫れた頬を抑えながらリビングに戻る私を追いかける。こんなのに構ってられるかとリビングに戻るなりうらたくんに抱きついた。後ろからセンラくんの声が聞こえるけど敢えて無視しよう。



▷▶

｢え……A？いきなり抱きつくなんて……誘ってんの……？｣

｢そろそろ駄目だぞお前｣

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