１２露骨な悪意 ページ12
さて、朝のHRが始まった。少し前に地味目の女子から睨まれたけど私なんかやったかな。もしかして。
「えーと、じゃぁホームルーム終わりますので。日直さんは後で来てね」
きりーつ、れい。
「ありあとざしたぁ」
クラスは特に変わった様子はないようだ。強いて挙げるならばさっきの女子だけど。教材の準備をしに散る生徒達。横目に見ながら突っ伏して寝る。
「ねぇねぇ」
なんだよ今寝ようとしてたのに……。
「なんでしょ」
「きみ、Aさんだよね」
頷いてみせるとその子は口だけ笑った。
「お昼ご飯一緒に食べてくれるかな」
私まだ友達いないんだ、とまた口だけで笑う彼女。さっきの地味目の女子に似てる、てか本人だね。
「良いだろう」
「え？、あ、うん、ありがと。じゃあお昼休みに迎えに行くね」
「あいあいさー」
去っていくのを見届けていると、勝己が眉をひそめながらこう言った。
「アイツ怪しくねぇか」
そんな勝己に私はさも呆れたかのようにため息をつく。
「ふぅ……これだから勝己は駄目だな」
「ああ？」
「信じる者は救われるってね」
「……勝手にしろ」
あ、こっちが呆れられちゃったよ。
さてさて、各教科のガイダンスも終わりお昼休みの時間であります。
「出久ん、今日私呼び出されちゃってるんだよ」
「え！そ、そっか」
「大した用じゃないから、すぐ戻ってくるね」
「わ、わかった。いってらっしゃい」
いってきまーす、と声を掛けて廊下でスタンバイしていた地味目の子に着いて行くと、なんとまあ。
「えー、校舎裏でご飯食べるの？」
両手を首裏で組んで空を仰ぎながら聞くと、否定が返ってくる。
「そんなわけないじゃない……」
「はあ」
「きみ、爆豪くんと仲良いみたいだけどっ、彼の事好きな人一杯いるんだからね」
まじかよ、入学して一日目でファンクラブ結成の予感ですか？
「ひい」
取り敢えず適当に返事をしておく。
「あなただけ彼を独占しないでくれる！」
「ふう」
「ふざけてないで、ちゃんと答えてよ！」
「へえ……何を？」
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 259人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「ヒロアカ」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
心街(´･ω･`)(プロフ) - 出久の個性ってsmashじゃなかったんだ、でも出久ってsmashしか使えませんよね？ (2016年10月5日 22時) (
レス) id: 6f7dab3e5b (このIDを非表示/違反報告)
爆豪緑茶＠僕アカ(プロフ) - ミントさん» ありがとうございます(^^♪頑張りますね！ (2014年11月9日 18時) (レス) id: a57d88f4d5 (このIDを非表示/違反報告)
ミント - おもしろいっす！！返信頑張ってくださいっ！！応援してるっす！！！ (2014年11月9日 18時) (レス) id: 30b58f60fb (このIDを非表示/違反報告)
爆豪緑茶＠僕アカ(プロフ) - ギロスさん» コメントありがとうございます(^^♪ そうですね！もう毎週が待てませんｗこれ以上書きたいですけど規制されるのが怖い…… (2014年11月5日 5時) (レス) id: a57d88f4d5 (このIDを非表示/違反報告)
ギロス - ていうか、キスするとか男前つーか何て言うか…兎に角惚れるぜ勝己！！！！！！ (2014年11月4日 2時) (レス) id: f2f16c433e (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：ChocoLa♪MHA x他1人 | 作者ホームページ：http://ulog.u.nosv.org/mylist
作成日時：2014年9月23日 19時
