Green Bird Ⅱ (ページ6)

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奇跡的に、脳などに異常は無く、交通事故もトラックが間一髪で避けた為、外傷もほとんどない。そのため、早く退院することが出来た。

入院したことはAに言わないで、とめめにお願いした。

その後、めめは仕事に行ったから、本当に言ってないのかどうかはわからないけど

Aが病気であることを僕に隠したように、僕が倒れたこともAに隠している。

嘘なんてつかないでって言ったのに、次は僕が嘘をついている。

「どうしたら、良かったのかな… 」

一人の部屋で、ぽつりと呟いた。

テレビの横に飾ってある、Aと俺の写真。

それは、去年長野県へ旅行に行った時の写真。

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「 A、見て、スピカ」

「ほんとだ、綺麗…… 」

本物のスピカをみたい、と言ったAと一緒に長野県の星空が綺麗に見れる名所へ来た。

大自然に浮かぶ星にAは目を輝かせて、その瞳にはうっすらと涙が浮かんでいた。

「 A、こっちむいて」

「ん？なに…………っ、」

僕達は、初めてのキスをした。

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「 A、いつもありがとう」

「どうしたの、これ？」

付き合って２度目の春、Aの誕生日に渡した、青色のスピカのネックレス。

「えっ、うれしい！」

つけて、とはしゃぐAのことが愛おしくなって、ネックレスをつけるよりも先に抱きしめた。

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「ごめん、A… 」

このままじゃいけないことくらい、わかっていた。

隠していてもダメなことくらい、自分でも気づいていた。

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