06 ページ7
.
こんなに緊張するのは初めてだと思う。
15:00の待ち合わせなのに、1時間も早くカフェについた。
ミルクがなきゃ飲めやしないのに、見栄を張ってブラックのコーヒーを頼んだ。
「 あちっ 」
窓の外を見ながら、改めて東京の凄さに圧倒される。
今日から、ここで暮らすんだ。
.
「 ラウール、久しぶり 」
後ろから声をかけられたかと思うと、久しぶりに会っためめ、と
「 ラウール？久しぶりだね 」
A。
「 A〜！会いたかったよ！ 」
張っていた見栄なんて気にせず、彼女を抱きしめた。
「 俺は無視かよ 」(笑
.
「 身長も伸びてて、髪色も違うから、誰かと思った 」
そう言ってブラックコーヒーに口をつけるA。
あれ、Aはブラックコーヒーが飲めなかったはず。
「 ブラックコーヒー、飲めるようになったの」
見透かしたように笑うA。
年月は人を変えるもので、ミルクティーに砂糖を入れていた彼女も、今はブラックのコーヒーを飲むようになるんだな。
「 ラウールはめめと同じ大学？ 」
「 うん、学部も一緒なんだ 」
「 こいつ、全部合わせてくんの 」(笑
久しぶりにまた、こうやって笑えることが嬉しくて、堪らなかった。
そして、この日を境に、僕たちはまた、一緒に過ごすことが多くなった。
.
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 172人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「SnowMan」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：a.
| 作成日時：2020年2月15日 15時
