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夕日が喫茶店を橙に染める。
一時間前にこの店に入って、ひとつ、コーヒーを頼んだ。
僕は、今日でこの街から出ていき、明日から、都内での新生活がはじまる。
めめもいるし、きっと大丈夫だよね。
ピコン、と携帯が音を鳴らすと、ディスプレイに映るのは、めめの文字。
「 なんだろ 」
気になり、彼とのトーク画面を開いた。
めめ 明日、Aも来たいってさ
そこには僕が、ずっと逢いたくて、片想いしていた相手の名前。
めめ ダメ?
いきなりのことに、すぐに返信ができなくて
すっかり冷めたコーヒーを一口のんだけど、僕にはまだ苦かった。
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作者名：a.
| 作成日時：2020年2月15日 15時
