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スタッフさんに連れられてステージ裏に行けば撤収作業が始まっていて人がバタバタと動き回っている。なんて言おう、どんな顔して会おう、今日メイクしてる日でよかった、なんてぐるぐる考えているうちに楽屋はもう目の前で。そんな気も知らないスタッフさんは何の躊躇いもなく扉をノックする。
中に入れば楽屋とは思えない人口密度。さっき関係者席で見かけた人に加えて知ってる芸能の人もいたりして。スタッフさんの言ってた通り確かにお堅い雰囲気ではなくて少しだけ緊張の糸が解けるけど。
入り口付近で待っていればギターさんが声をかけてくれた。挨拶を交わした後はこの興奮を伝えたい欲が止まらなくて。ギターソロめちゃくちゃかっこよかったです、凄かったです、と次々に話し始める俺たちを見て嬉しそうに笑ってくれる。
「僕もJO1さんの楽曲聞かせてもらってますよ」
「まじっすか？！」
「確か作曲とかもされてますよね…？」
「やば…嬉しいっす…」
まさかそんなことがあるなんて。俺ですらこんなに嬉しいんだから、ずっと前から応援してて尊敬してる人から認知されてる拓実くんはめちゃくちゃ嬉しそう。あまりにも拓実くんがキラキラした目をしているもんやからギターさんもすごく嬉しそうにしてくれて。
気取ってなくておおらかそうで人当たりがいい感じ、奨くんに似てるなあなんて思っていれば突然キョロキョロし始めるギターさん。ちょっと待っててくださいねと言われた通りに待っていると、ギターさんの後ろにくっついてこっちへ向かってくる彼女の姿が見えた。
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作者名：bell | 作成日時：2025年8月19日 18時
