第855話 どうして？【CM Side】 ページ15
【CM Side】
やっと決まった。
僕達が５人でデビューする日。
どんなにこの日を待ち望んだか。
本当の幸せのために
遠回りもしたし犠牲にしたものも
数えきれないほどあるけれど…
こんな僕をずっと待っていてくれた
待たせてしまっていたAに
やっと会うことができたんだ。
積もり積もったこの気持ちを
すべて伝えたくて…
その気持ちを言葉にするよりも
抱きしめたりキスしたり
僕なりの愛情表現を
たくさんしたつもりなんだけど…
A「私は、まだ、チャミと一緒にいれない。」
CM「……」
A「まだ、一緒にいちゃいけない…」
CM「…どうしてですか？」
A「ごめんなさい…」
さっき僕に抱きついて泣いたのは
てっきりAも、やっと会えて
嬉しいからだと思っていた。
こんな言葉を僕は予想もしていなかった…
｜
｜
泣きじゃくるAが落ち着くまで
とりあえず僕は髪を撫で続けた。
だけど「なんで？」「どうして？」と
何度も言葉が頭をめぐり
しまいには認めたくない答えが
姿を現していた。
"僕をもう、好きじゃなくなったから"…
CM「……」
僕はその言葉を振り切るかのように
頭を振るとAの両頬に触れた。
CM「…どうしてですか？」
A「…うっ…(泣)」
CM「僕を嫌いになりましたか？」
A「ちっ、ちが…(泣)」
CM「だから一緒にいれないんでっすか？」
A「ちがうよぉ(泣)」
今のAにこんな気持ちをぶつけるのは
酷なことかもしれないけれど…
…たった一言でいいから聞きたいんだ。
A「うっ、うぅっ…(泣)」
CM「A…」
A「チャミが好きぃー(泣) 一緒にいたいよぉ(泣)」
CM「……」
A「でもっ、私っ、怖いよぉ(泣)」
CM「"怖い"？」
A「チャミがっ、チャミがっ」
泣きすぎて過呼吸気味のA。
僕は咄嗟にキスをして口を塞ぎ
息が出来ないようにした。
苦しくなり僕の肩を押し返して顔を離し
Aは大きく息をする。
A「……(泣)」
CM「どうして…怖いんですか？」
A「…まだ、私が自分の傷と向き合えてない…(泣)」
CM「……」
A「なのに一緒にいたら…チャミがいつかいなくなりそうで…(泣)」
第856話 待ってて。【CM Side】→←第854話 言わなきゃ。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 15人がお気に入り
お気に入り作者に追加
「東方神起」関連の作品
この作品を含むプレイリスト ( リスト作成 )
この作品を含むプレイリスト 
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月26日 17時
