ep148 ページ48
A「……」
CM「……」
しばらくの沈黙が続く。
チャンミンは荷物を置くと
部屋の奥に入ってきた。
私は後退りしてベッドに座る。
A「……(汗)」
…よく考えたら
チャンミンをこんなに近くで見た事ない。
かっこいい。
顔を見れない。
本当に今まで私が好きだったのは
このチャンミンなの…？
何も話さないし
もしかしたら別人かも…と思ってしまう。
A「……(汗)」
…とにかく緊張する。
やっと会えたんだ…
だけど、うかれていた気持ちが
一気に現実に引き戻される。
A「……」
今日も指輪してる…
あの…新しいペアリング。
チャンミンはもうひとつのベッドに座り
静かに私に話しかける。
A「(汗)」
え…？
韓国語？(汗)
何言ってるかわからない…
なんで意地悪するの？
CM「パボ…３ヵ月ー以上も韓国にいるのにー、こんな簡単な韓国語ーもぉ、わからないんですか？勉強が足りないですよ。」
A「あ…えと…すいません(汗)」
CM「…久しぶりですね。元気でしたか？」
チャンミンはやさしく微笑んだ。
あのイヴの時と同じ笑顔で。
やさしい声、やさしい瞳。
少しずつあの日のチャンミンと
ここにいるチャンミンが重ね合っていく。
A「あぁ…うん、元気にしてたよ。」
CM「嘘つき…元気ーではないですねぇ。」
笑って私のおでこを指差す。
私は咄嗟におでこを隠す。
A「あ…少しだけ熱出ちゃって…」
CM「熱のせいですか？目が少し潤んでるのは…」
A「……」
チャンミンがベッドの上にある
週刊誌に目を向ける。
あ…やばい…
その話は今はしたくないのに…
まだチャンミンと楽しく話していたい。
視線を私に戻して話し続けるチャンミン。
CM「ありがとうございました。こんな危険な事しってまで…」
A「え？」
チャンミンは荷物の中から
カメラを取り出し、私に渡す。
CM「本当に嬉しかったです…僕もユノヒョンも。ずっと連絡ーが取れなくて寂しかったんです…でもぉ、ビデオレターを見てー、愛ーを、もらいました。」
A「…っ…」
CM「Aのおかげです。本当にありがとう。」
今…
Aって呼んだ…
それだけで嬉しくて泣きそう。
…でもダメだ。
今日はチャンミンに"泣き虫さん"って
言われないようにしないと。
涙を堪える私を
チャンミンは優しい瞳で見つめていた。
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作者名：natsu
| 作成日時：2011年10月10日 9時
