第678話 話して。 ページ18
ジヨンは「ユチョンかわいそ〜」と笑う。
だけどこれは私の本心で
チャンミンが私に恋をしなくても
私はチャンミンを今と同じように
愛してると、確信できる。
本当、ユチョンには悪いんだけど…
JY「……じゃぁ、チャンミンとのこっとは？」
A「……」
JY「さっきぃ、電話で話してたこと、じぇんじぇん意味わかんない。」
A「あぁ…ごめん、パニックになってたから…」
JY「うん、いいんだっけどぉー…ちゃんと話して？」
ジヨンが真剣な顔で聞くから
なんだか急に緊張感が漂う。
私は何から話していいかわからないから
とりあえずさっきの電話で
私が次々に話した内容を説明し始めた。
A「旅行が、今日までだったのね。」
JY「うん。」
A「だけど韓国に帰っちゃったじゃん？」
JY「うん。」
A「どうして急に帰っちゃったのかはわからないけど…」
JY「うん。」
A「…もしかしたら、チャミが私と会いたくないからかなって…だから早く日本から帰りたくなったのかなって思って…」
JY「……」
A「……」
消え入りそうな私の声に
静かに耳を傾けるジヨン。
ひとつ、小さくため息をついた。
A「……だけど、もしそうだとしても、そんなこと信じたくなくて…」
JY「……」
A「だから、"チャミに会わなかったらこんなことにならなかったかなぁ"とか」
JY「……」
A「"私が傷を見せてなかったら会わないなんて言われなかったかなぁ"とか…」
JY「……」
A「……」
黙ったままのジヨン。
私は顔を覗きこむ。
JY「……」
A「…ジヨン？起きてる？眠い？」
JY「……ごめん、もう寝よう。私眠い。」
A「え？」
ジヨンはそう言うと欠伸をして
肩まで布団に潜り私に背を向けた。
私はその仕草を見て
ジヨンは韓国から飛行機での移動に
疲れてたんだと思い
「おやすみ」と声をかけると
同じように布団に入った。
だけどジヨンの「ちゃんと話して」に
自分の気持ちを答えきれずに
私にはなんだか
モヤモヤする気持ちが残っていた。
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年4月14日 0時
