第535話 「会えない」。【CM Side】 ページ15
【CM Side】
ケータイを握りしめて
汗をびっしょりかいて戻ってきた僕を
ユチョンヒョンとジュンスは
思いっきり笑っていた。
YC「ふぁははははは(笑) ちゃ、チャーちゃんの顔！笑 "お゛っ！！！"って(笑)」
JS「"お父さんですか？"って(笑) 何回もお辞儀しって！笑 にゃっははははは(笑)」
CM「ふぅー…(汗)」
僕はからかう２人に怒る気にもならず
お父さんとの会話の緊張が溶けたのと
Aがただ家族に
電話してただけって事がわかって
心底ほっとしていた。
CM「……」
Aはずっと…
日本に帰りたかったのかな。
韓国にいる間、いろんな人に
じろじろ見られたりケガしたりして
不安で孤独に感じてたから…
僕達だって初めて日本に来た時は
同じ気持ちだったじゃないか。
口には出さなかったけど
家族に会いたいと思うのは当然だ…
僕が勘違いして変に意地はって
Aに連絡しなかったから
Aも僕に連絡しづらかったのかも。
僕は今すぐAの声が聞きたくて
Aに電話をかけた。
｜
｜
A「…もしもし？」
CM「…A？…ごめんね？連絡ーしなくてー…」
A「ううん…大丈夫。」
Aの声を聞くだけで
愛しい気持ちが溢れていく。
CM「A、会いたいです。」
A「…チャミ…」
CM「今日…会いに行っても、いい？」
A「……」
何も答えない。
…もしかして泣いてる？
僕はまたAを悲しませて
傷つけてしまったのかも…
…抱きしめたい、今すぐ…
CM「…A？」
A「……」
CM「A…」
A「…チャミ、ごめん。」
CM「……？」
A「私、会えない…」
｜
｜
｜
｜
僕は電話を切ると何も考えられずに
ただ、ぼーっとしていた。
ヒョン達は僕の電話を聞いていて
「会いたいです」の言葉に
冷やかしたりしていたけど
今の僕の状態に
ただ事じゃないと感じたのか
声のかけようもなく
見つめているだけだった。
YC「……」
JS「……」
CM「……"会えない"って…」
浮気なんかしてなくても
僕を好きではなくなったら
どっちにしろ終わりなんだ…
連絡をしてこなかったのは
僕をもう愛してないから…
傷つけてばかりの僕に
捧げる愛などなくなったから…
第536話 わかんない。【YC Side】→←第534話 電話の相手。【CM Side】
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作者名：natsu
| 作成日時：2012年3月16日 0時
