今晩はスーパームーン�� ページ19
〜JIN side〜
いつも鬱陶しい程
主張しまくる彼女が、
こんなに近くに僕がいるというのに、
ずっと気分が沈んだままで癪に障る。
｢ねえ、なんて言ったの？｣
ぐっと上半身で距離を縮めてきた彼女に
僕は少し仰け反る。
お酒でほんのり赤くなった肌
潤んだ瞳、真っ直ぐな視線
そして、言葉に出さなくても伝わる
僕のことが好きだという感情。
嫌だ。気持ち悪い。
胃のあたりが凄くムカムカする。
｢元気がありすぎると、なさすぎる。
忙しい人ですね。｣
｢ん？ありすぎ？なんの事？｣
｢いちゅも、空港では叫び過ぎです。
本当に、はじゅかしいです。｣
｢え！見てくれてたの！？嬉しい！！｣
ソッチニー！サランヘヨー！
彼女にしてくださいチュセヨー！
と表情一転、
彼女はよく見なれた動きをし始めた。
あれ…少しムカムカが治まった…？
っていうか！
｢アニィ！声！しじゅかにっ｣
｢もごっ｣
深夜で周囲に人が見当たらなくても
僕らの場合は常に気を張っていなければ
いけないというのにこの女っ！
僕のことが好きならそういうことも
少しは考えてくれ！
…まあ…この流れにしちゃったのは
僕だけど。
そもそも話しかけちゃったのも
僕なんだけど！！
思わず手で彼女の口を塞いでしまった。
彼女は目を見開いて、
ポソポソと何かを話そうとしている。
彼女が話そうとする度に
唇が手のひらに触れて、
背中がぞわりと鳥肌を立てる。
全くの予期せぬ刺激に混乱して
体が固まる。
｢…っぷは、
え、触れるじゃん、温かいじゃん。｣
｢…あ……｣
彼女の手はお酒の缶を握っていたからか
冷たいけど、何故かじんわり温かく感じられた。
｢私ね、今かなり、酔ってるわけ｣
僕の手を弄りながらフラフラ揺れる体
｢もしね、今ここに居るソッチニが
本物だったら、今すぐ帰ってね｣
｢…どうして？｣
｢はぁ？こんなの誰かに撮られでもしたら
大ごとだよ。｣
いや、そうなのよ。
僕は本当に何故ここで一時間近く
危険なことをし続けているんだ。
｢でもさ、私今すんごく酔っ払ってるわけ。
だから目の前に大好きな人が居て、
その人の手なんか握っちゃってたら
離したくないなーって思うわけ。｣
へえ、…こういう時は、顔、見ないんだ。
｢だから、ちゃんと手を振り払って帰ってね｣
やっぱりアナタは
恥ずかしい程に、素直なんだ。
｢…しょーがないから、
タクシー、来るまで、待ってあげます｣
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れん(プロフ) - びぃんさん» もちろんです！ (2021年8月3日 17時) (
レス) id: 4472ef1b1f (このIDを非表示/違反報告)
びぃん(プロフ) - れんさん» またまたありがとうございます！本当はもっと2人にちょくちょく関わらせてみたかったのですが、ウチの主人公がほんと闘牛過ぎてそんな間もなくジンくんをものにしようとしてますね笑笑 ぜひとも最後までお付き合い頂けたら嬉しいです！！ (2021年8月3日 16時) (レス) id: 57661bab90 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - やっぱりいつ見ても面白いです！コメントせざる負えない！ニヤニヤしすぎてやばいです笑更新楽しみにしてます！！毎度毎度コメント失礼しました！ (2021年8月2日 17時) (レス) id: 4472ef1b1f (このIDを非表示/違反報告)
びぃん(プロフ) - れんさん» れんさんありがとうございます！まさかそう言っていただけるとは思ってもいなかったのでとても嬉しいです！！漸く2人がちゃんと出会えました…笑 是非とも今後の2人を見守っていただけたら嬉しいです！ (2021年7月26日 22時) (レス) id: 57661bab90 (このIDを非表示/違反報告)
れん(プロフ) - 凄ぉく、面白いです！なんかもう笑いすぎてお腹痛いですwこれからも応援してます！あと、更新まってます！ (2021年7月26日 17時) (レス) id: 4472ef1b1f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：びぃん | 作者ホームページ：https://twitter.com/RJSJJVJ666
作成日時：2021年7月20日 8時
