目黒の姉と弟は。 (ページ15)

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蓮くんのデビュー日のお話。ページ15

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それは突然で。ジャニーズJrのライブが決まり、蓮に来いと言われました。

『え、なんでよ。いつも来いなんて言わないのに。』

蓮「今回のは来てほしいんだよ」

『えー、ママとパパと凛じゃ嫌なの？』

蓮「みんなで来てほしいの」

凛「Aちゃん、仕事なの？」

『いや、わかんない。わかった、仕事がなかったらね』

蓮「ありがと」

なんか珍しいな〜なんて思ってたけど、凛から「なんか重大発表でもあるんじゃない？」なんて言われて、そんな気もしてきた。

結局その日は仕事が入っちゃったから、私だけ空き時間に仕事場で見ることに。

蓮「結局お前来れないのかよ、」

『仕方ないでしょー、こっちも仕事あんだから』

凛「Aちゃん、蓮くんは寂しいんだよ、」

蓮「おい、凛！余計なこと言うなよ！」

『なーんだ、寂しいのね、笑』

『あ、やばい。私、もう行かなきゃ』

蓮「俺、見送る」

『え、いいよ。いつもそんなんしないじゃん』

蓮「いいから、」

今思えば、この時蓮はすごく不安だったんだと思う。なんとなくの不安は感じてたけど、私は何があるか知らなかったし、戸惑いがあったのをよく覚えてる。

蓮「気をつけて行ってこいよ、」

『蓮こそ。ちゃんと配信は見るから』

蓮「ん、終わったら電話する」

『蓮、おいで』

蓮「なに、…うわ、なんだよ」

『私のパワー、分けてやる』

蓮「ん、ありがと」

『じゃ、行ってくるわ』

蓮「行ってらっしゃい」

私が急に抱きついたからびっくりしてたけど、まぁ、照れ隠しってことで。双子だからかな？勘でだけど、不安そうなのはわかった。だから抱きしめただけ。どちらかが不安に押しつぶされそうになってるとき、抱きしめるのが私たちのルール。