178話 ページ19
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刀を振るうも、刃先は空気を斬り一向に彼等に当たらない。
逆に自分から斬られに行っているかのように傷が増えていく。
でも怒りのせいなのか、全く痛みがない。
ただひたすら、彼等を消したい為だけに刀を振るった。
今の私なら、この人達を斬れると思った。
戸惑いも、情けさえも全てを怒りにして、
感情を怒り一色にすることが出来ているなら
自分でも、無敵だと思った。
でも＿＿＿＿＿
ワンテンポ、ひげを生やした男の拳を避けることができず、そのまま後ろへ飛ばされる。
だが、体を回転させ着地し思い切り地を蹴った。そいつらに刀を振り下ろす為に。この悪夢全てをなかったことにする為に。
＿＿＿＿＿＿それが出来なかった
「………なんで」
先ほどまで刀を持っていた彼等は一瞬にして、血まみれの姿になり動かなくなっていた。
え、どーゆーこと？なんで？さっきまで動いてたじゃないか。呼吸が乱れ、回らない頭の中で考える。
なんだよ、さっきまで私のの頭の中を好き勝手にぐちゃぐちゃにして、その愛刀で私を斬って、殴って、暴言を吐いて
私の名前を呼んでたじゃないか。
彼等のその姿は��昔に一度��見たことがある。髭の男と薙刀を持った女は寄り添ったまま、息絶えている。
そして
？「…貴女に」
まだ微かに息がある彼が、私に言う言葉も
？「出会わなければ良かった」
全部、覚えている。
足から力が抜け、らしくもなくその場にしゃがみ込んだ。
いつぶりだろうか。こんなにも理性が崩れそうになったのは。こんなにも追い込まれたのは。こんなにも自分の弱さを思い知らされたのは。こんなにも泣きそうになったのは。
こんなにも、人を殺したいと思ったのは。
この空間を作り上げた張本人は誰だったか。そもそもこの神隠し事件さえ起こらなければ、こんな昔のことを思い出さなくて済んだ筈だ。
足に力を込め立ち上がり、この白と青を基調とした憎たらしいホールを見渡す。
他の記憶にある具現化された奴らなんてどうでもいい。この事件の真相なんてどうでもいい。
捕らえられた奴らなんてどうでもいい。
探偵社のルールなんてどうでもいい。
全部全部、どうでもいい。
だからここで
終わらせてやる
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NUTS Y(プロフ) - 一気見しました！個人的には早く戻って最終的には神威オチなのかなと思いながら見てます！ (7月3日 16時) (
レス) @page41 id: f725ce1dcf (このIDを非表示/違反報告)
イッチー - 一気読みしました、続きがとても楽しみです！これからも頑張ってください！お身体にお気をつけて (6月30日 23時) (レス) @page41 id: a4b78f2cca (このIDを非表示/違反報告)
凛 - 早く続きが見たいです！ゆっくりでもいいので更新待ってます！ (2023年1月26日 12時) (レス) @page41 id: 2bc0f45ebb (このIDを非表示/違反報告)
琥珀 - 滅茶苦茶好きです！応援してます！o(^-^)o (2022年3月6日 8時) (レス) @page40 id: 63e7cbea6f (このIDを非表示/違反報告)
怜 - 黒の時代、もっと続きみたいです‼ (2022年1月17日 17時) (レス) id: 268141ac8f (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ババロア x他1人 | 作成日時：2017年8月20日 21時
