検索窓
今日:1 hit、昨日:1 hit、合計:70,002 hit

5.裁判 ページ5

_我妻side


『何これ何これ何これ』

自分の姿を見てAちゃんは混乱していた

そりゃそうだ

自分が突然、鬼になりました、なんて

スっと影がさして顔をあげれば

胡蝶さんが来ていた

トンッッッ

見事な手刀でAちゃんは意識を手放した

これから彼女の存在について話し合うらしい

どうか、彼女が、許されますように





_Aside



目が覚めると、恰幅の良い人と美しい人とよく分からない人に囲まれていた

『おはようございます』

癖で挨拶をしてしまった

返してくれる人は1人もいなかったけど


と、思ったら1人

?「おはよう」

優しい人がいた

心が一気に脆くなるような

そんな声音の人だった

自然に涙が零れる

1度落ちた涙は次々と溢れた

『ぅ、ひっ、うぇ、』

嗚咽は止まらない

親友や先生の亡骸、壊された学舎

一気に蘇ってきた景色はあまりにも残酷で

耐え難いものだった


?「お館様、このモノの処分は如何致しますか」

冷水を掛けられるような声音だった

怖い、私はこの人に殺意を向けられている

彼女の揺らめきは紅い闇を纏っていた

お館様「君の名前はなんと言うのかな」

私に向けられていると気づくのに10秒ほどかかった

『A、と言います』

情けない涙声

お館様「Aは今自分がどういう状況かわかるかい?」

『いいえ、意味が、…わかりません』

この人には嘘をつくべきでないと分かっていた

お館様「そうだね、小芭内良いかな」

小芭内「分かりました。聞け鬼、お前は胡蝶めによってここへ連れてこられた。お前は鬼だ、俺たちはお前が憎い、何故八重月のものを殺した」

『…え?……』

小芭内「陽に当たっても消えない、会話ができる、知能がある。見た所、お前は異能の鬼だ、もう一度聞く、どうして八重月のものを殺した」

八重月って、あれだよね、あの施設の名前

…私が殺したことになってるの?

『わっ、私は殺していない!!あの男が殺ったんだ!!黒髪の赤い目をした、長身のっ…!!』

急に立ったせいで立ちくらみが酷い

でも、叫ぶのを辞められなかった

何故私があの人たちを殺さなければならないのか

『なっ、で、私は生きてるの?お腹を、お腹を、抉られたのにっ、』

あの時の熱を思い出すと怖気が蘇る

『善逸君は、善逸君は?!?』

唯一頼れる相手なんてあの人しか残っていない

6.記憶→←4.変化



目次へ作品を作る感想を書く
他の作品を探す

おもしろ度を投票
( ← 頑張って!面白い!→ )

点数: 9.8/10 (136 票)

この小説をお気に入り追加 (しおり) 登録すれば後で更新された順に見れます
299人がお気に入り
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告

感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)

ニックネーム: 感想:  ログイン

名無し97177号(プロフ) - 物凄く私の好きなのにドストライク!これかも応援してます。!続き気になります!! (2019年9月29日 22時) (レス) id: e9ddd80024 (このIDを非表示/違反報告)
@トマト - 結婚しよ (2019年8月25日 14時) (レス) id: b84b38a155 (このIDを非表示/違反報告)
多雨(プロフ) - 零さん» え、結婚する? (2019年7月28日 20時) (レス) id: 3a7e52d2ad (このIDを非表示/違反報告)
- 私なら秒で嫁いく (2019年7月28日 19時) (レス) id: b9ca4b6036 (このIDを非表示/違反報告)
多雨(プロフ) - 零さん» えっ、超好き、、、 (2019年7月28日 17時) (レス) id: 3a7e52d2ad (このIDを非表示/違反報告)

作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ

作者名:多雨 x他1人 | 作成日時:2019年7月19日 21時

パスワード: (注) 他の人が作った物への荒らし行為は犯罪です。
発覚した場合、即刻通報します。