世 界 で 1 番 カ ワ イ イ 君 が 。((緑))

cute 14 ページ14

軽蔑する



その安いモノサシでしか測れないなんて




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『めっちゃかっこええやん』




｢…は？｣




『やから、めっちゃかっこええやんって』





思い切り睨みあげて、立ち去ろうとしたのに



聞こえてきたのは、予想外の言葉だった。





『その顔に、デスメタルとか最高』





これ、誰なーんって



あの間延びした声で聞いてくる。




いつの間にか、イヤホンつけてるし



それ、わたしのだし





｢ちょっと、大倉くん｣



『なに』


｢なにじゃなくてイヤホン｣



『ええやん、かっこええねんもん』



｢答えになってないし｣




ほんのちょーっとだけ、嬉しかった。



誰にも分かってもらえなかったこのかっこよさを知ってもらえた。




こんな、単純なことだけど




さっき、心の中で冷たい目を向けてたことは取り消すわ






『調べてみよ』



｢大倉くんと同じのすきとか嫌だな｣



『なんでやねん』





あまりに淡々と突っ込むもんだから、ちょっとだけ笑っちゃった。




｢じゃあね。わたし、行くわ｣





大倉の耳からイヤホンを抜いて自分の耳に突っ込んだ。



初めて、大倉の前でちゃんと笑ってしまった。

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